AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

米社債市場における投資機会 ~横断的に資産市場を俯瞰して見えること~

NMurakami.jpg

 

 

村上 尚己

マーケット・ストラテジスト

 

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2014年10月10日



2014年半ば以降、米社債市場においてハイイールド社債金利の対国債金利のスプレッド拡大が続いている。ハイイールド社債で売り圧力が高まったきっかけは、7月半ばにイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、過熱している可能性がある市場の一つとして、デフォルトリスクが高い社債市場を掲げたことだった。

ハイイールド社債と投資適格社債(BBB格)のスプレッドの推移をみると、両者は2010年以降ほぼ連動して動いてきた(図表1)。デフォルトリスクの大きさの違いがあまり意識されずに、社債市場におけるスプレッドがほぼ同様の方向に動いていたのだ。ただ、2014年半ば以降、投資適格社債スプレッドがほぼ横ばいで推移しているのに対して、ハイイールド社債金利が上昇し、これまでの両者の連動性が崩れている。


Chart1.jpg


足元で広がる、両者のかい離をどうみればよいだろうか? 景気サイクルやインフレ率が変われば両者のスプレッドの動きも異なりうるわけで、最近の動きはそうした変化を反映した価格形成である可能性もある。一方で、イエレン議長の発言をきっかけに、ハイイールド社債市場で市場心理が一時的に悪化していることが、ハイイールド社債のスプレッド拡大の主因かもしれない。

仮に後者が正しければ、市場心理の悪化で投資適格社債と比べてハイイールド社債全般が割安に放置され、投資妙味が高まっていることになる。これが妥当かどうかを考えるために、米国株式市場とハイイールド社債超過リターン(対投資適格社債)を比較する。

株式インデックスが、企業利益の面から米国の景気動向をタイムリーに反映しているとする。株高が起きる経済環境では、よりリスクが高いハイイールド社債がもたらす相対的なリターンが高まる。株式指数と社債市場の相対リターンを比較することで、景気変動との関連を含めて、ハイイールド社債の価格水準を判断することができる(図表2)。


Chart2.jpg


2014年になってハイイールド社債の超過リターンの上昇が止まり、そして先に述べたように夏場からハイイールド社債の調整で、超過リターンは低下している。対照的に株式市場では、2014年初こそは株高は足踏みしたが、景気回復期待の高まりを背景に春先から株高が鮮明になっている。

この結果、株式インデックスと、ハイイールド社債の超過リターンのかい離が一段と拡大している。なお、両指数は2003年以降ほぼ同様に動いており、足元のかい離は長期にわたり持続するものではないだろう。

米国の経済動向を反映する株式市場との比較という観点でみると、相対的にはハイイールド社債の投資妙味が高いと言える。もちろんこれはスプレッド水準を決める要因の一部にフォーカスした分析に過ぎない。

ただ、現在の米社債市場には、価格形成において何らかの歪みが起きている可能性は高い。資産市場を横断的に俯瞰することを通じて、投資適格社債とハイイールド社債の割高割安に着目して、機動的に投資判断を行うことが有効になる。




当資料は、2014年10月1日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタインはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。


Rating.jpg

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
http://www.alliancebernstein.co.jp

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る