AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

10月の調整局面で際立った 「低ボラティリティ株式」の効用

 

Kent Hargis.jpg

ケント・ハーギス(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
低ボラティリティ株式サービス ポートフォリオ・マネジャー

クリス・マークス
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
低ボラティリティ株式サービス ポートフォリオ・マネジャー
 




PDF版をご希望の方はこちら pdf

2014年12月1日


9カ月近くにわたり落ち着きを見せていた株式市場のボラティリティが10月に入って再び上昇し、投資家をあわてさせた。こうした市場の動きは、日頃から市場の下落に対して抵抗力のある戦略的な資産配分を株式ポートフォリオ内においても行っておくことの重要性を裏付けている。

9月までの株式市場には油断があったように思われる。世界的に経済指標が悪化し、地政学的リスクが上昇したにもかかわらず、ボラティリティ指標は2006年以来最も低い水準となった。しかし、10月17日には、VIX指数(米国株式オプション市場のインプライド・ボラティリティに基づく、「恐怖指数」とも呼ばれる指標)が長期平均を約10%も上回る水準に上昇した。それまでの株式市場があまりにも穏やかだったため、10月のこの上昇は、投資家にとってより劇的に感じられるものであった。

 

ダメージを緩和         

市場が平穏な時に相場の激変について考えることは難しい。しかし、そうした劇変に対して手を打つことができるのは、まさに市場が平穏な時をおいてないのだ。実際、ボラティリティが相対的に低い「低ボラティリティ株式」に投資していた場合、足元の市場変動による影響はかなりの部分が緩和され、市場全体に投資していた場合よりも年初来のパフォーマンスは高いものとなった。

リターンの傾向は明快である。例えば、2014年1月から9月までのS&P 500指数の上昇率は8.3%となり、絶対リスクが低い銘柄で構成されるMSCI 米国最小分散指数を0.9%アウトパフォームした(次ページの図表1)。ところが10月になると様相は一変し、10月17日までの月初来の下落率は、最小分散指数が1.8%に留まったのに対し、S&P 500指数は4.3%に達した。その結果、年初来のパフォーマンスも、低ボラティリティ株式が市場全体を大きく上回った。

Chart1.png

グローバル株式でも10月は同様の傾向が見られたが、1月から9月の期間でも最小分散指数が市場全体をアウトパフォームしている点がやや異なる。これは、夏以降、欧州を中心とした米国以外の市場では既に経済成長に関する懸念が現れていたことによる。
 

クオリティ銘柄に注目

このようなパフォーマンスの差異の要因は何であろうか? 掘り下げて見ると、2014年は「低ベータ株式」と呼ばれる相対的にボラティリティが低い株式のパフォーマンスが特に良好であることが分かる。また、配当が高い、あるいはキャッシュフローが潤沢であったり、収益力が安定している「高クオリティ株式」も力強いパフォーマンスを実現している(図表2)。

Chart2.png

低ボラティリティ株式と高クオリティ株式は、いずれもリスクを抑えつつ効果的にリターンを追求できると言える。しかし、アライアンス・バーンスタインの分析では、マーケット・サイクル全体を通じて見ると、低ボラティリティ株式と高クオリティ株式を両方組み合わせる方が、どちらかを単独で用いるよりもリスク調整後リターンが高くなることが示されている。なぜなら、良好なパフォーマンスを発揮できる局面がそれぞれ異なるからである。

高クオリティ株式のパフォーマンスは市場が上昇する局面で伸びる。一方、低ボラティリティ株式は市場が下落する局面で損失を和らげる力を発揮する。したがって、この2種類の株式をポートフォリオに組み入れることで、高クオリティ株式の高い期待リターンの恩恵を受けつつ、単純な低ボラティリティ指数を用いたパッシブ運用よりも効果的にリスクを抑制することが可能となる。

 

下落幅を抑えることで長期リターンを高める           

2014年は、下落リスクを抑制することによってより高いリターンを追求するという手法の有効性を証明する年となるかもしれない。より安定的な株式は、市場下落時に下げ幅が抑えられることにより、リスクがより高い株式よりもフル・マーケット・サイクルで見たときのパフォーマンスが良くなる。市場下落局面で投資元本を守れるかどうかは、長期的なパフォーマンスに大きく影響するのだ。低ボラティリティ株式と高クオリティ株式を組み入れていたポートフォリオは、10月の市場下落の影響を抑えることができたため、その後の市場の回復に合わせて比較的に早い段階で損失を取り戻すことができた。

市場が下落してから行動するのは、高いコストがかかる可能性がある。弱気市場では、投資家は株価が低い状態で売却してしまう傾向があるからだ。市場が混乱している時により安定したパフォーマンスを提供できる株式を積極的に取り入れれば、下落リスクを抑制できると同時に、市場の回復時にも株価上昇の恩恵を十分受けることが可能となる。このアプローチは、市場のあらゆるサイクルを通じてより安定した運用成果を実現することを目的としている。ボラティリティへの備えは、ボラティリティが高まる前に講ずるべきなのだ。


 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

http://blog.alliancebernstein.com/index.php/2014/10/23/equity-shock-absorbers-pass-october-test/

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
当資料は、2014年10月23日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタインはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。
 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
http://www.alliancebernstein.co.jp

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る