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注目すべきはボラティリティではなく 信用力と残存年限

 

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アシッシュ・シャー

アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
グローバル・クレジット運用ディレクター
 



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2014年12月3日

 

債券市場における足下のボラティリティ急騰に対しては、懸念を抱いている投資家も多いであろう。しかし、実は市場全体のボラティリティよりも、信用格付の差による影響やイールドカーブのフラット化など、もっと心配すべきリスク要因は他にも数多くある。幸い、こうした問題に対しては対処することが可能である。

10月末から11月にかけて、債券市場のボラティリティが上昇したことは紛れもない事実である。これは、主に世界経済の成長率低下の兆候を反映したものである。しかし、それは格付が最も低いハイイールド債や満期までの期間(残存年限)が短い債券の全般的な急落といった現在の債券市場における大きな混乱の原因ではない。

そういった債券への下落圧力は数カ月にわたり強まってきており、結果として、相対的に格付が高い債券や残存年限が長い債券に対しアンダーパフォームしている。このような債券市場の背景を注意深く観察すれば、投資機会を発掘するとともに回避すべき落とし穴を見極めることが可能になる。

まずは残存年限が短い債券の下落に注目してみよう。この種の債券は金利上昇のリスクに大きく晒されているが、第3四半期の終わりごろになると、米連邦準備制度理事会(FRB)が市場予想よりも前倒しで金利を上昇させるとの見方が強まった。そのため、投資家は投資適格社債、ハイイールド債、米国債のいずれの市場でも残存年限が短い債券を売却することで金利上昇のリスクを回避しようとした。

こういった大量売却により各種債券のイールドカーブ全般で短期ゾーンの利回りが上昇し、残存年限が短い債券は大幅にアンダーパフォームした。グローバル投資適格社債と米国ハイイールド債のトータル・リターンを示している次ページの図表からも、その様子が見てとれる。

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しかし、この売却は時期尚早だと思われる。米国経済は上昇基調にあるものの、ユーロ圏や中国をはじめとする世界各地の経済指標は、世界経済の成長が減速する可能性があることを示唆している。このため、FRBも安全策を取り、しばらくは金利を低水準に留めるのではないかという見方も出始めている。

低金利が続くのであれば、残存年限が短い債券を割安に購入できるチャンスとなっている可能性がある。実際、年限が1-5年の米国ハイイールド債のスプレッドは、年初から9月までの間に年限5-7年のスプレッドのほぼ2倍のペースで拡大した。これは、金利の上昇が遅れた場合、残存年限が短い債券のリターンが上昇する可能性がより高まることを意味する。

また、残存年限が短い債券のパフォーマンスは長期間にわたって比較的安定していることも確認しておきたい。運用会社では、市場の変動から受ける影響を和らげる「クッション債券」と呼ばれることも多い。そのため、年限が短い債券の足元での下落は、魅力的な利回りでそれらの債券に投資する機会を作り出していると考える。

次に、同じく大荒れとなった格付が最も低いハイイールド債に注目したい。こちらは、投資機会と言うよりも、警告と見なすべきだと考える。ここでまず思い出すべきことは、CCC格の債券は負債比率が高く、バランスシートが脆弱な企業により発行されているということだ。このような企業が破綻する可能性は相対的に高いと言え、通常、その他のハイイールド債全般よりも先にデフォルト率が高まる 。

ところが、過去1年ほどは投資家がこのようなCCC格の債券が抱えるリスクを見過ごし、高利回りの追求に没頭してきた。結果として需要に押されて利回りが低下し、もはや投資家にとってリスクに見合うリターンを得られないものとなったと考えられる。

こういった債券の売却を主導したのがヘッジファンドであったことを考慮すると、上昇した利回りは一部の投資家には魅力的な投資機会として目に映るかもしれない。しかし、クレジット・サイクルの現段階においては、利回りを追求することは危険であると考える。高利回りを提供する債券を見極めるためには信用力に関する広範なリサーチが必要であるが、今後12カ月のスパンで見れば、リスクに見合うリターンを見込めるケースは少ないと予想している。

結論として、投資家が注意を払うべきものは、債券市場全体のボラティリティではなく、極端に下落している債券であると考える。そして、下落の背景を理解することにより、債券市場における投資機会や危険性は把握しやすくなるのだ。

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

http://blog.alliancebernstein.com/index.php/2014/11/10/forget-volatility-watch-credit-quality-maturity/

 

 

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当資料は、2014年11月10日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタインはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。


 

 

 

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