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エマージング市場における銘柄選択は 今でも有効か

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鈴木 清一郎
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
エマージング・マーケット・ストラテジック・コア株式運用ポートフォリオ・マネジャー 兼 
エマージング・マーケット・バリュー株式リサーチ・ディレクター

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2014年12月5日

エマージング市場(新興国市場)は過去20年間で大きく変化し、市場の効率性も向上した。しかし、それでもなお、銘柄選択により優れたパフォーマンスを実現できる機会は豊富に存在すると考える。

従来、エマージング市場は先進国市場よりも効率性が大幅に低いとされていた。企業活動の透明性が低く、経営陣との直接対話も困難であったことに加え、分析に利用できるデータも不足していた。したがって、こういった障害を乗り越えられる投資家が超過収益(市場を上回るリターン)を獲得するのに有利な立場にあった。

 

アナリストによる調査の格差が縮小

現在のエマージング市場は以前よりも効率性が向上している。例えば、現在はより多くのアナリストがエマージング市場の企業をリサーチの対象としている。かつてはアナリストの調査が行き届いていないことがエマージング市場における超過収益の源泉となることが多かったが、これは情報が効率的に伝わっていない環境では豊富な情報を利用して銘柄選択を行える投資家がより容易に投資機会を見出すことができたからだ。

しかし、今日の状況は異なる。ファクトセットによると、現在、MSCI エマージング・マーケット指数と、先進国銘柄で構成されるMSCI ワールド指数のそれぞれの構成銘柄を調査するアナリストの数はほぼ等しいとされている(前者が1銘柄当たり16人、後者が17人)。

アナリストによる調査の格差が縮小してきているため、もはやエマージング市場の非効率性に基づいた良好なパフォーマンスを期待することは難しいのではないかと考える投資家もいるかもしれない。しかし様々なデータが必ずしもそうではないことを示唆している。例えば、エマージング市場株式運用のパフォーマンス・ランキングで中位に位置する運用会社は、過去1年、3年、5年のすべての期間でベンチマークを上回る実績をあげている。過去3年ベースのパフォーマンスの推移を見ると、エマージング市場は依然として米国市場よりは効率性が低く、米国を除く先進国市場と同程度に非効率であることが分かる(図表1)。

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さらに企業の収益予想の修正動向に目を向けると、エマージング市場の効率性の低さがより鮮明となる。過去20年のエマージング市場、欧州、米国、日本を対象に、市場コンセンサスによる収益予想修正率(月次ベース)が上位20%に分類される銘柄で構成されるポートフォリオについて分析を行ってみよう(図表2)。

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この単純なポートフォリオは、先進国では過去10年近くにわたり良好なリターンを生み出せなかったが、エマージング市場では非常に良いパフォーマンスとなっている。このことは、依然としてエマージング市場の方が超過収益の獲得機会が大きいことを示唆している。

また、アナリストがエマージング市場の銘柄について収益予想を修正した頻度は先進国市場と比較して平均で14%低かった。そして、それぞれの市場における修正頻度が最も低い50%の銘柄においては、アナリスト調査の格差がより大きかった。エマージング市場におけるこうした銘柄は先進国のものよりも25-40%も修正頻度が低かった。つまり、エマージング市場では、調査が不十分な銘柄は放置される傾向がより大きく、投資機会が見逃されているのだ。
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

http://blog.alliancebernstein.com/index.php/2014/10/29/does-stock-picking-still-work-in-emerging-markets/

 

 

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当 資料は、2014年10月29日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳 した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりま すが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがありま す。アライアンス・バーンスタインはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。


 

 

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