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流行りの債券にはご用心

 

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アシッシュ・シャー

アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
グローバル・クレジット運用ディレクター
 



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2014年12月26日


ハイイールド債券の投資家にとって、金利およびインフレ率の上昇はもはや最大のリスクではない。もっと深刻な問題は、流動性の低さが原因となって、一部の債券への投資が集中、過密化するリスクである。

投資家は、大規模な運用会社がクレジット・セクターで大量の債券を保有していることが、金融システム全体に危機をもたらしていると考えている。流動性の急激な枯渇あるいは低下を懸念しているのだ。こういった状況への対策として、アライアンス・バーンスタインでは、投資の原則である「分散」を正しく行うことが最適な方法と考える。

投資における分散の重要性については、周知の事実であり、特に発行体を分散することの意義はほとんどの投資家が理解している。1つの発行体に集中すると、その発行体がデフォルトした際に受ける損失が大きいからだ。しかし現在の市場では、異なる集中リスクが存在する。

 

過密感が増している

現在起こっている問題は、単独の債券への偏りではなく、流行りの債券への一極集中である。この現象は、米国ハイイールド債、欧州ハイイールド債、新興国債券をはじめとするあらゆるセクターで生じ得る。

多くの投資家が特定のセクターに群がったり、あるいは懸念を抱いたりすると、そのセクターの取引が過密化する。そのような状況では、一部の投資家は得をするが、その他の投資家は大幅な損をする。現在、なぜこういった取引の過密感が増しているのであろうか? 現在の市場では、特定の資産クラスに占める個人投資家の割合が従来と比較すると飛躍的に増加している。米国ハイイールド債を例にとると、全体の資金流入のうち25%は個人投資家からのものであり、取引の集中度合いを高めている原因となっている。また、結果的にファンダメンタルズの評価を上回るボラティリティが生じている。

この群集心理による影響を抑えるためには、あらゆるセクター、国・地域、格付、そして言うまでもなく発行体にわたって広く分散するマルチセクター戦略に注目することが必要である。また、セクター全体ではなく、個別の銘柄レベルで分析することが重要だ。市場を客観的に捉え、「最も人気の高い」セクターには用心しなければならない。

 

好かれるか嫌われるかの新興国市場

例えば、3年前は投資家の多くが新興国市場に殺到した。しかし、それから1年半後には急に慎重な姿勢をとった。他の投資家が新興国市場に押し寄せた際、アライアンス・バーンスタインでは、当市場の魅力度は低いとしていたことに加え、特に取引が集中することで生じるリスクが高まっていたことに気付いていた。

その後、個人投資家が保有債券の売却を始めると、BBB格の新興国債券がB格のハイイールド社債より割安になるという、実に不可解な現象が起こった。理由は単に、ハイイールド債は人気が高く、新興国債券はそうでなかったからだ。こういった「人気」に伴う資金フローが落ち着いた現在、一部の新興国企業は良好なファンダメンタルズを有していることから、当市場は魅力度が比較的高いと見ている。

 

より幅広い分散が効果的

グロバールのすべての資産クラスにわたって投資機会を探ることにより、投資に成功する、あるいはリスクに見合うリターンを得る可能性が高まる。つまり、幅広い投資機会を視野に入れた戦略が有効であると言える。水が必要な時、1つのバケツを抱えて一番大きな雨粒を狙って走り回るよりも、複数のバケツを使う方が少ない労力でより多くの雨粒を捉えることができる。

また、ハイイールド債のポートフォリオ運用において、運用マネジャーを分散することも必要である。1つの運用マネジャーに運用資金を集中させると、そのマネジャーの人気が衰えて資金流出が続いた場合に大きな損失を被るリスクを抱えることとなる。

アライアンス・バーンスタインでは、新しい規制により市場の流動性が低下し始めた4年以上前から流動性への注目を一段と強めている。一方で、多くの投資家が流動性の問題に気付き始めたのは、運用マネジャーの乗り換えが一部の債券への集中を招いていることが話題となったごく最近のことである。新しく台頭しているリスクにうまく対処するためには、新しい視点で投資の分散を行うことが必要である。


 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

http://blog.alliancebernstein.com/index.php/2014/12/15/bond-investors-should-watch-out-for-the-flavor-of-the-month/

 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
当資料は、2014年12月15日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタインはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。


 

 

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