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インカム確保のために安定性を損ねるのは本末転倒

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ダン・ローウィー (写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
最高投資責任者 兼 共同責任者 


モーガン・ハーティング
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・インカム戦略 リード・ポートフォリオ・マネジャー
 

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2015年5月25日


量的緩和が何年も続き、国債利回りが過去最低水準となったため、インカム重視の投資家はリスク許容度の限界を試すかのように、インカム確保のために変動の大きな資産を追いかけている。しかし、望ましいインカムを得るためにリスクの高い資産に投資することは、ポートフォリオの安定性が損なわれることを意味する。アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では、こうした問題に対処する手段としては、マルチアセット戦略が適していると考える。

マルチアセット・インカム戦略は、高インカムに加えて多少のキャピタル・ゲインも望む投資家にとってはワン・ストップで事が足りるソリューションになり得る。しかし、この戦略を採用する運用の多くが、分散度の高さと動的なリスク管理がもたらす強みを活かしきれていない。

例えば、単純にハイイールド債と高配当株式を組み合わせたポートフォリオは、インカムを生み出すことはできるが、同時に株式市場全体に対して相関が非常に高くなる。このように、十分に分散されていないポートフォリオは、株式市場が下落した場合に大きな損失を被る可能性が高まる。しかし、インカム重視の投資家はそれを望んではいない(図表1)。ABでは、インカムとダウンサイド・リスクのバランスの取れたより包括的なアプローチが必要だと考える。


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幅広いアプローチでインカムを追求

マルチアセット戦略はあらゆる資産クラスを投資対象とするため、株式市場とは異なる動きを示す投資を組み込むことができる。ここでは、ポートフォリオにおける持続的なインカム創出という観点から、資産クラスを役割別に分類してみる。


+インカム創出:高いインカムを創出する役割を担う。ハイイールド債だけでなく、エマージング市場債、優先株式、住宅ローン担保証券を含む。信用力が比較的低い資産に投資するため、利回りと引き換えにリスクを取ることとなる。したがって、経済サイクルや市場の動向に左右されやすい。


+インカム成長:長期的なインカム上昇の可能性を備える。リート(不動産投資信託)や高配当・高利回り株式などを含む。これらは、インカム創出に分類される資産クラスよりも変動が大きいため、市場の動向に非常に大きく左右される。

+インカム分散:株式市場の動向にほとんど左右されないインカム源泉で、従来の多くのマルチアセット・インカム戦略で欠けている資産クラス。ドローダウンを抑制しながら、ポートフォリオの分散を強化できる。


様々な資産でインカムを分散

インカムの分散を目的とした資産は、それを組み入れることによって、よりバランスのとれたインカム戦略を実現できるようにするものである(図表2)。例えば、各国の国債が代表的なものだ。従来、これらの資産は株式と逆の動きをすることで効果的なバランスを提供するとともに、通常時にはインカムも創出してきた。しかし、利回りが非常に低い現在、こうしたソブリン債には疑問が残る。

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そこで、別の資産でインカムの分散を行う必要がある。コール・オプションの売りを例に挙げてみよう。ある株式を保有している投資家がコール・オプション(一定の「行使価格」でその株式を購入する権利)を売ると、その買い手からオプションの価格である「プレミアム」を受け取る。これは一種のインカム創出である。株価が行使価格を超えて上昇すれば、オプションを行使され、株式を売却することになるが、それでも株価上昇分のキャピタル・ゲインは得られる。このように株式ポートフォリオの保有銘柄の一部に関するコール・オプションを売却する「カバード・コール」と呼ばれる手法は、株価上昇の恩恵を受けるポジションを維持しつつインカムの源泉を分散することを可能にする。

あまり知られていない分散方法は他にもある。例えば、 アクティブ運用によって利回りが高い通貨をオーバーウェイトしながら利回りが低い通貨をアンダーウェイトすると、インカムを高めることができる。同様にして債券の利回りの違いを利用することも、市場リスクあるいはデュレーション・リスクを上昇させることなく、インカム源泉を分散することにつながる。

つまり、インカムの創出・成長・分散といった3つの要素を注意深く組み合わせた戦略を用いれば、複数の資産を総合的に取り入れたインカム・ソリューションが実現できるのだ 。


機動的に利回りとリスクのバランスをとる

しかし、まだ十分ではない。適切に分散されたポートフォリオにおいても、市場環境が変化すれば、利回りとリスクのバランスを取り直す必要が生じる。そのため、ポートフォリオにおける資産クラス全体を注意深く監視しながら、市場環境に応じて資産配分を柔軟に動かすことで最適化を図ることが重要である。ポートフォリオにはどのような資産、あるいはインカムの創出・成長・分散の要素が組み入れられているか、どのような資産配分や銘柄選択が行われているか、ポートフォリオ全体は現状の市場環境に対応しているか、といった観点でポートフォリオをチェックすることが大切だ。

昨年来のエネルギー価格の下落は、機動的な資産配分の重要さを浮き彫りにしたと言える。エネルギー関連企業の債券はハイイールド債指数の大部分を占めるが、エネルギー価格の下落に伴って大打撃を受けた。同様に、多くの石油関連企業の株式も大幅に下落した。投資家はこういったリスクに対応する必要があるのだ。単純に市場全体に連動するポートフォリオを構築していたとしたら、ダウンサイド・リスクは意図せざる大きさになっていただろう。

現在、今日の市場において、マルチアセット戦略は持続的に高インカムを創出する可能性を備えていると言える。利回りが非常に低い環境の中、幅広い資産に機動的に投資するソリューションを採用することにより、今や枯渇しつつある伝統的高利回り資産に限定した投資によって生じる、意図せざるリスクを回避することができると考える。

 

 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。
http://blog.abglobal.com/index.php/2015/03/12/could-the-search-for-income-lead-to-instability/
 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。当資料は、2015年3月12日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。 上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

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