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グライド・パスでパフォーマンスを高める

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ダン・ローウィー(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
最高投資責任者 兼 共同責任者
 
クリストファー・ニコリッチ
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
グライド・パス戦略責任者(米国)
 

 

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2015年7月27日

 

ターゲット・デート型ファンド*では常に「1つの資産に全財産を投資してはいけない」と、分散投資を勧めてきた。今まさにそれを実行し、さらにはもっと高度な分散投資戦略が必要となる時が来た。
 
米国の大規模な確定拠出型年金(DC)プランでは、個別の企業のニーズに応じてカスタマイズしたターゲット・デート・グライド・パス(資産配分の推移)を策定している。その目的は何か? プラン・スポンサーの間で良く言われる主な理由は2つあり、運用マネジャーに対してより行き届いた管理が可能なことと、一層分散が効いた資産クラスの組合せを行うことが挙げられる。
 
株式や債券といった伝統的な資産を主な投資対象とするほとんどのターゲット・デート型ファンドにとって、投資環境はこれまでよりずっと厳しくなる兆しが見られるため、今後約10年は分散度を高めた投資がさらに重要になるだろう。
 
株式60%(S&P 500指数)と債券40%(米国10年国債)を組み合わせた仮想ポートフォリオについて、過去約150年間の初期利回り**を見てみると、2014年12月31日現在の3.9%は全期間で最も低い水準である(次ページの図表1、左図)。これは良くない兆候で、今後のリターンに対する見通しを曇らせかねない。従来、株式60%/債券40%のポートフォリオの初期利回りが5%未満だった場合、その後の10年実績リターンは過去平均を大きく下回るものとなっている(図表1、右図)。
 

Chart1.png

 

ターゲット・デート型ファンドでやるべきことは何か?
 
非伝統的な資産クラスを利用して分散を強化する必要がある。数年前までそれは最大規模のDCプランでしか考えられない非現実的なものであったが、投資を取り巻く環境は急速に変化し、難解に見える投資戦略も実績を重ね、今や幅広く利用されている。なお、これらの投資戦略には、株式ロング/ショート、マーケット・ニュートラル株式、クレジット・ロング/ショート、アンコンストレインド債券、リスク・パリティ、リアル・アセット(コモディティや不動産)などが含まれる。
 
実際、リアル・アセットは、すでにいくつかのグライド・パスの設計にわずかな配分ながら組み込まれており、ターゲット・デート型ファンドにとって非伝統的な資産を取り込むという進化はまったく目新しいことではない。また、10年前にインフレ連動債(TIPS)がターゲット・デート型ファンドに組み入れられた際は、TIPSは1990年代後半に登場したばかりだという理由もあって冒険的な資産クラスとされた。
 
新しいか古いかに関わらず、非伝統的な資産クラスを利用して投資の分散を行えば、グライド・パスにおけるリターンが上昇すると同時にリスクを低減できる可能性が高まる(図表2)。
 
 
Chart2.png

 

株式による分散は、地理別、時価総額別、スタイル別といった伝統的な基準から大きく進歩した分散手法である。例えば、株式ロング/ショート戦略は、上昇すると思われる株式をロング・ポジションで保有しながら、下落が予想される株式をショート・ポジションとしてポートフォリオをヘッジすることで、株式のエクスポージャーを減らすものである。これは、市場全体のパフォーマンスと同様に運用マネジャーの銘柄選択能力に基づくリターンを得ることを目的としている。
 
リアル・アセットは従来、インフレ率が上昇する局面で力強い成長を遂げる特徴を有しており、投資家の退職が近付くにつれて必要性が増す資産である。しかしインフレ率はここ20年ほど低水準に留まっているため、リアル・アセット戦略は現在ほとんどのターゲット・デート型ファンドで十分に活用されていない。
 
退職が間近になれば、ディフェンシブ、低ボラティリティ株式、債券による分散といった戦略も、市場の急落を乗り切る手助けとなる。また現在、高齢の退職者向けの新しい種類のターゲット・デート型ファンドでは、資産が足りなくなってしまうことに対するヘッジ機能も備わっている。しかしまず重要なことは、ポートフォリオの成長に伴うリスクについて、単に退職するまでではなく、退職した後も含めて管理できるグライド・パスを設計することである。
 
ABでは進化した新しいターゲット・デート・グライド・パスと伝統的なグライド・パス(主に株式と債券の組合せ)を比較した。1990年より前の期間に関しては、該当するすべての資産クラスのインデックス・データが利用できなかったため、1990年から2014年の間における類似する10年間を使い、その10年間の開始時点で55歳の投資家に対するグライド・パスのパフォーマンスを計算した。ここでは、新しいグライド・パスは期間全体の約80%で伝統的なグライド・パスよりも優れた結果を示した。そのため、こういった幅広い資産クラスを利用した分散投資により、退職後に向けた蓄えの結果が大幅に改善すると考える。
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/gaining-greater-lift-in-your-glide-path

 

*あらかじめ目標とする年(ターゲット・イヤー)を決め、最初は積極的な運用を行い、ターゲット・イヤーに向けて徐々に積極的な運用から保守的な運用に移行するファンド
**初期利回り:S&P 500指数の益利回り60%および10年もの米国債の利回り40%の加重平均 



 
本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
当資料は、2015年6月24日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 
 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

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