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リート投資で金利以外に注目すべきもの

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エリック・フランコ(写真)   

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2015年12月9日


株式市場では足下でボラティリティが上昇しているため、配当が高く、キャッシュフローが潤沢な米国リート(不動産投資信託)の魅力が増している。この傾向は米国の利上げによって弱まるだろうか? アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では、多くの人が考えているほど影響は及ばないと見ている。

米国不動産に投資する米国リートは、ボラティリティが高まった2015年7-9月期をうまく乗り切った。当期間のS&P 500指数は6.4%下落したのに対し、MSCI 米国リート指数は約2%上昇した。中国経済ひいてはグローバル経済に関する懸念が強まった中、米国不動産市場は比較的安全な投資先であった。

しかし、投資家は気を抜くことはできない。米連邦準備制度理事会(FRB)は広く予想されていた利上げを9月の時点では見送ったが、金融政策の方向性が変わるのはもはや時間の問題であることを投資家は認識している。


本当に注目すべきものは何か?

米国リートのリターンは金利と密接に結びついているというのが大半の見方である。また実際に、2015年初から9月30日までの期間におけるMSCI 米国リート指数の日次リターンと米国10年国債利回りの日次変化の相関係数は-0.75であった。つまり、金利が上がると大抵の場合、米国リート市場は下落している。しかし、この関係はもっと複雑なものであるとABでは考える。

例として過去4年間を見てみよう。2011年9月末時点の米国10年国債の利回りは1.91%であった。その後、ボラティリティが高まった4年間を経た2015年9月末時点の利回りは2.04%と、4年前とほぼ変わらない値であった。不動産株式の方はどうかというと、同期間の米国リートは約74%の急騰を見せた。つまり、1年あたり14.8%も上昇したのだ(図表1)。


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この4年間を見ると、リートと金利は異なる動きを示しており、リートと米国債利回りの相関係数はほんの0.21であった。これは、長期間では2つの結びつきは非常に弱いことを示唆していると考えられる。したがって、リートのリターンと金利の動向は、短期間で見ると実に密接に関連している一方、長期間で見るとその関連性は低いと言える。では、何に注目すべきであろうか? ABでは、配当とキャッシュフローの成長であると考える。


配当とキャッシュフローがリターンを左右する

2011年以降、リートは力強いリターンをあげているものの、バリュエーションはあまり上昇していない。例えば、リート市場の株価キャッシュフロー倍率(リートの割安度を示す主要指標)は2015年9月末時点で16.6倍と、この4年間で12%しか上がっていない。これは、リート市場の74%のリターン上昇の大部分は配当とキャッシュフローの成長によって生じたことを意味する。

現時点のキャッシュフローの見通しはどうであろうか? ABでは、米国の小売、住宅、工業用などの物件を含む商業用不動産セクターのほとんどで、その見通しは非常に明るいと見ている。世界金融危機後、供給の増加率は抑えられており、開発は増加し始めているものの、それによる新規供給はかなり低い水準からの上昇となっている。また米国経済の緩やかな成長により需要が拡大し、今後数年は供給の成長を上回るだろう(図表2)。

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重要な指標である入居率や賃料も上昇し続けると見ており、キャッシュフローの成長を後押しすることが見込まれるため、アナリストはその成長率について2015年から2016年にかけて約6%上昇すると予想している。また、米国リートの配当利回りは約4%と高いことに加え、数年前と比べて負債比率が低下し、負債の満期までの期間が長くなっていることから、バランスシートが強固である。

むろん、金利を無視するわけにはいかない。金利の動向は短期的には市場のリターンに引き続き影響を与えるだろう。しかし、金利はゆっくりとしたペースで上昇する可能性が高いことを考慮すると、このリスクはそれほど大きな脅威ではないだろう。米国債市場の価格に基づくと、投資家は2016年9月30日時点の米国10年国債の利回りを2.28%と予想しており、2年前に予想していた水準から約36%も低くなっている。


グローバルに投資することでボラティリティに対応

グローバルに投資対象を広げることもボラティリティへの対応となり得る。グローバルのリートは米国リートと似たような配当利回りやキャッシュフローを実現していることに加えて、同水準のリターンをあげる可能性が高い。さらに、さまざまな金利環境に投資先を分散できるため、例えば日本、ユーロ圏、オーストラリアのように低金利が根付いていて、近い将来に利上げが実施される可能性が低い国・地域が投資対象に加わることで、短期的な混乱を乗り切りやすくなる。

成長率が低く、見通しが悪い環境では、投資家は安定したリターンの源泉を求めるものである。長期的なスタンスをとれば、米国リートは、たとえ金利が上昇し始めたとしても、その配当とキャッシュフローによって投資家にインカムをもたらすだろう。

 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2015/10/reits-and-rates-dancing-to-different-beats

 

 

 

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当資料は、2015年10月27日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 

 

 



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