AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

アクティブ・シェアはその輝きを失いつつあるか?

 

Dianne_Lob.jpg

ダイアン・ロブ(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
株式部門シニア・マネジング・ディレクター
 
ネルソン・ユー    
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
株式ポートフォリオ・マネジャー 兼
株式クオンツ・リサーチ共同ヘッド
 

 

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2016年1月6日

 

投資家はアクティブ・シェアの有効性について考え直し始めている。時を併せて、アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)のリサーチは、アクティブ・シェアは重要だが、それは優れた株式運用において確信度の高さを表すいくつかの基準のうちの1つに過ぎないことを示している。
 
2009年以降、アクティブ・シェアが高いことは確信度の高い株式運用を代表する特徴とされてきた。アクティブ・シェアとは、マーティン・クレマーズ氏とアンチ・ペタジスト氏が作り出した新しい用語で、ポートフォリオの保有銘柄がベンチマークとどれだけ異なるかを示す指標である。しかし、eVestmentによる最近の調査では、高いアクティブ・シェアを有するポートフォリオを探す投資家の数が減ってきていることが示された。同社によると、アクティブ・シェアを基準としてポートフォリオを選別する調査が行われた回数(過去6カ月平均ベース)は、2015年1月末に月間27,000回以上というピークを迎えたあと、9月末には約6,000回へと激減した。
 
 
ベンチマークと異なるだけでは十分ではない
 
投資家は、株式ポートフォリオにおける確信度を高める手段として、高いアクティブ・シェアと集中投資(ポートフォリオの保有銘柄数を絞り込む戦略)に注目しがちである。しかし、運用マネジャーの確信度を測る方法は他にもある。またそういった手段では、ポートフォリオの運用内容がきちんと示されない。例えば、アクティブ・シェアが高いポートフォリオはベンチマークと構成が大幅に異なるかもしれないが、最終的にはパフォーマンスが振るわない銘柄が大きなウェイトを占める可能性がある。さらに、明確な投資プロセスがない状態では、アクティブ・シェアが高いという特性は、変化する市場の中でポートフォリオをどのように位置付け、そのパフォーマンスがどのようなものになるかについて何の情報も提供しない。
 
相対的にアクティブ・シェアが高い、あるいは保有銘柄が少ない、という特徴はすべてのポートフォリオにプラスの影響を与えるわけではない。実際、何に焦点を当てるべきかは投資対象によって異なる。ABでは米国大型株式の運用マネジャーのうち、2004-2014年にかけてパフォーマンスが上位50%であった運用マネジャーを優れた運用マネジャーと定義し、その運用マネジャーがなぜ優れたパフォーマンスをあげたのかを裏付ける特性を調べた。
 
 
確信度を異なる視点で捉える
 
いくつかの特性の中で配当利回りを例に挙げると、2004-2014年における確信度が高い優れた運用マネジャーの平均保有銘柄数は75、またアクティブ・シェアは平均で75%であった(図表)。これらは、従来の確信度の定義に基づいた戦略よりも保有銘柄数が多く、アクティブ・シェアが低い。ここでは、確信度とは配当利回りを通じたリスクを取ることとして定義され、長期的にベンチマークを1.9%(年率)上回るパフォーマンスをあげた(期間は2004年1月-2014年12月。対S&P 500指数。以前の記事『株式アロケーションにおける確信度を高める』ご参照)。
 
Chart1.png
 
また、一部の戦略にとっては、アクティブ・シェアに焦点を当てることはその他の戦略ほど重要でないことも分かる。バリューを例にとると、優れたパフォーマンスをあげたポートフォリオの平均保有銘柄数は83で、アクティブ・シェアの平均は76%であった。この結果は大変興味深い。バリューにおいては、割安な個別銘柄に注目する性質上、将来の収益を予想する上で不確実性が存在するため、個々の銘柄のボラティリティがより高くなる。この場合、ポートフォリオ構築の際に保有銘柄を絞り込んだり、アクティブ・シェアを高く設定したりすると、取ったリスクに見合った結果を得られない可能性が出てくる。
 
 
アクティブ・シェア以外にも必要なものとは
 
確信度が高い運用マネジャーのアクティブ・シェアの範囲は、確信度が何に基づくものかによって大きく異なる。 例えばバリューの場合、下位10%のアクティブ・シェアは平均で64%と低い一方、上位10%は平均で88%であった。これは、バリューの中では、アクティブ・シェアが高いということは、すべてではなく一部の確信度が高い優れた運用マネジャーにとっては効果的な基準であることを示している。また、当リサーチの対象期間においては、確信度が高い運用マネジャーのアクティブ・シェアの範囲は、配当利回り、バリュー、クオリティ、低ベータにおいて大きな差が見られた。
 
大切なことは、確信度の高さを示す基準としてアクティブ・シェアのみに頼るべきではない、ということである。確信度の高い投資を効果的に行うには、市場動向を明確に見極める能力、規律ある投資プロセス、熟練した運用力も必要となる。投資家は、戦略ごとに最適なアクティブ・シェアを理解することで、運用マネジャーの選択において深い知見に基づいた判断を行えるようになる。これは、必要以上のリスクを取らなくてすむことを意味する。
 




 
 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2015/11/is-active-share-losing-its-luster

 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもABポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
 
当資料は、2015年11月19日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 
 
 

 

 

 
 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
https://www.alliancebernstein.co.jp/

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る