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銘柄選択における重要度を増す企業の価格決定力

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マーク・フェルプス(写真
アライアンス・バーンスタイン・リミテッド
グローバル成長株集中投資戦略
最高投資責任者
 
デブ・チャクラバルティ
アライアンス・バーンスタイン・リミテッド
グローバル成長株集中投資戦略
ポートフォリオ・マネジャー/シニア・リサーチ・アナリスト
 
 
 

 

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2016年1月29日


 

世界全体で経済成長が低迷する中、利益が安定的に成長する企業を見つけ出すことは容易ではない。このような環境では、価格決定力に注目することで、投資家は持続的に成長できる企業を特定しやすくなる。
 
利益成長は2つの要素で構成される。1つは収入を意味する「トップライン」で、もう1つは利益率によって決まる「ボトムライン」である。多くの企業にとって、利益率を押し上げる最善の方法は売上げを伸ばすことである。一般的に、すでに出来上がった製品をより多く売ることは、規模の経済を創り出し、収益性の改善につながる。
 
 
需要の発見は困難
 
言うのは簡単だが実行するのは難しい。中国をはじめ新興国市場の経済が失速し、米国と欧州の回復も未だ不安定な中、新しい需要を発掘することは困難である。
 
低成長の環境下では、価格決定力が重要である。しかし、インフレ率が非常に低い水準にある現在(米国は0.5%、ユーロ圏は約1.0%)、価格を引き上げることは簡単ではない。では、どうすれば値上げが可能な企業を特定できるか? アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では、価格決定力には3つの鍵が存在すると考える。
 
・イノベーション
 
・競争
 
・コスト構造とインフレの動向
 
 
イノベーションによる値上げ
 
イノベーションは値上げを可能にする重要な要素である。今まで存在しなかった製品やサービスを創出できるテクノロジー企業や、新しい治療法を開発する力のある製薬会社は価格を高く設定できる。
 
マーケティングを通じたイノベーションも可能だ。例えば、消費財メーカーは、洗剤のラベルに「新しく生まれ変わりました」と書き加えることで単価を引き上げることができるかもしれない。しかし投資家は、値上げ後も果たして消費者は購入するかどうかを見極める必要があり、また誇大広告があった場合の規制機関による調査についても考慮しなければならない。マーケティングを通じた値上げはある程度限定的なものとなるだろう。
 
価格構成自体もイノベーションの源泉となり得る。例えば、テーマパークを運営する企業は、割引率の高いセット券を提供することで売上げを伸ばせるかもしれない。
 
グローバル市場においては、為替の動向もまた価格決定にリスクあるいは好機をもたらす。世界最大の規模を誇る米国の重機メーカーのキャタピラーは、コモディティ需要の低下が巨大な建設機器の売上げにダメージを与えているため厳しい状況に置かれている。一方、その競合大手の小松製作所は、円安の恩恵を受けて米ドル建ての価格を引き下げることが可能になり、売上げを伸ばしている。
 
 
競争がもたらす価格決定力
 
価格決定力は、競争環境に大きな影響を受けることが多い。スーパーマーケット業界を例にとると、ブランドの認知度が価格を決定する。英国では、アルディやリドルといったディスカウント・スーパーが価格を大幅に引き下げたことで、テスコやセインズベリーのような巨大な競合スーパーを苦しめている。また現在の高級スーパーマーケットは、大規模なインフレが起こらないかぎり、定期的に価格を少しずつ上げていくという従来の戦術は使えない。これは、その他の業界にも当てはまり、航空業界から金融業界にいたるまで、低価格を提供できる者が市場シェアを伸ばしている。
 
競争環境の評価においては、規制の影響について注意を払う必要がある。ヒラリー・クリントン氏が当選した暁には、高額な処方薬の自己負担額の問題に取り組むとの公約により、製薬会社による値上げを非常に難しくする規制が設けられる可能性が高まった。同様に、通信業者は、自由な価格設定を規制する当局の動きにも注意しなければならない。
 
問題は価格コントロールである。企業が業界全体に及ぼす価格コントロールの水準がその価格決定力の要因となる。従来、石油輸出国機構(OPEC)は供給を制御することで原油価格を高い水準に維持してきた。しかし、過去18カ月間は、米国産シェール・オイルの生産量増大が脅威となり、生産量を増やして供給を積極的にコントロールし、原油価格を低い水準に留めている。
 
 
コスト構造が重要
 
インフレ率が低い環境では、コスト構造が非常に重要となる。石油製品を元にした洗浄用化学薬品を製造するエコラボのような企業を例にとると、原油価格が非常に安い場合、原材料費が著しく低下する。そのため、値上げしなくても利益率を上げることができる。
 
世界の農業技術分野に目を向けると、スイスのシンジェンタや米国のモンサントなどの企業は、農家がより多くの収穫を可能にする商品に対してより高い料金を払うと見込んで、とうもろこしや大豆といった作物の遺伝子組換え種子を開発した。しかし、とうもろこし等の作物価格が低水準に留まっているため、農家は値上げに抵抗し、遺伝子組み換え商品の値上げが思惑通りできていない。
 
価格決定力は、企業のビジネス・モデルや利益予想についてファンダメンタル分析を行う上で、常に重要な要素である。売上げを伸ばすことがどの業界においても難しくなっている現在、特定の株式に対して確信度を高めるには、価格決定力について理解することが不可欠であると考える。
 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2016/01/pricing-power-adds-pep-to-equities

 

 

 

 

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当資料は、2016年1月14日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 

 

 

 

 

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