AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

マルチアセットの投資家は今こそ新興国市場に投資する時

Morgan Harting.jpg

 

モーガン・ハーティング(写真)

アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
ポートフォリオ・マネジャー
 
ダン・ローウィー
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
最高投資責任者 兼 共同責任者

 

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2016年9月5日

 

2016年は株式と債券の堅調なリターンを受け、新興国市場に対する関心が再び盛り上がっている。市場の回復が進むのに伴い、株式や債券市場で投資先を探る動きは、新興国市場に対する投資家の信頼感が回復するのを後押しする要因となり得る。
 
年初来、新興国市場は見事なリターンをあげてきた。株式市場ではMSCI エマージング指数の年初来リターンが8月2日時点で12.2%となり、先進国の株価指数をアウトパフォームしている。債券市場ではJPモルガンEMBI グローバル指数が同じ期間に12.5%上昇した(ともに米ドルベース)。成長やインカムの見通しが改善しているため、幅広い資産クラスに網を張り巡らしているアクティブ運用のマネジャーは、新興国市場でリターンを獲得する機会をうまく捉えることができる。
 

利益成長: 潮目に変化の兆し

新興国の株式市場は、中国の成長鈍化、コモディティ価格の下落、世界貿易の低迷などが逆風となり、過去5年間にわたって先進国の株式市場よりパフォーマンスが劣ってきた。
 
そうした状況はようやく変化しつつある。2016年は先進国の企業の利益成長が横ばいに留まると見られるのに対し、新興国では6%以上の伸びが見込まれている(図表1)。そうした利益の改善が投資家に認識され始めれば、プラスのリターンが持続する可能性が高まると予想される。利益に関する優位性以外にも、配当利回りが3%前後という高い水準にあり、さらに株価収益率の切り上がりが期待できることが、新興国企業にとって強力な追い風となる可能性がある。
 
 

利益は改善.png
 

インカム: 明らかに有利な利回り

投資家は債券のクーポンと株式の配当という2つの方法を通じてインカムを得ることができる。先進国の国債利回りが極めて低い水準にあることや、ハイイールド市場の利回りが低下していることを踏まえれば、一部の新興国市場の債券には魅力的な投資機会がある。歴史的に、新興国の国債利回りは米国の投資適格債やハイイールド債の利回りを下回ってきたが、現在はそれらを明確に上回る水準にある。新興国のハイイールド債の利回りは現時点で米国のハイイールド債を1.4%上回っており、新興国市場の投資適格債の利回りも格付けがBBB格の米社債を0.4%上回っている(図表2)。
 
 
【図表2】新興国債券:魅力的なスプレッド.png
 
 
同様に、利回りを追求する株式投資家は新興国市場でバリュエーションが妥当な水準にある高配当銘柄を見つけ出すことができる一方、先進国の高配当銘柄は株価が割高な水準にある(『Dizzy over Dividends?』(英語)ご参照)。MSCI エマージング・マーケット高配当利回り指数は利回りが5.6%で、株価収益率は9倍と、標準的な新興国市場株式指数に比べ割安な水準で取引されている。それとは対照的に、先進国の高利回り銘柄で構成されるMSCI の株価指数は利回りがわずか3.9%で、株価収益率は17.8倍に達している。
 

アクティブな姿勢を維持: 非効率な市場で投資機会を追求

アクティブ運用のマネジャーは引き続き新興国市場で成果を上げている。その理由は、新興国市場には銘柄選択を通じてリターンを追求できる市場の非効率性が存在するからである。
 
例えば、新興国市場では全般的に株式のカバー範囲が狭く、情報の伝達ペースも遅いため、リサーチを重視するアクティブ運用のマネジャーは優位に立つことができる。しかも、新興国市場のベンチマークは構成が雑で、投資家が新興国株式を購入しようとする際に注目している高い成長ペースや企業のダイナミックな動きはほとんど反映されていない。MSCI エマージング指数を構成する中国以外の銘柄の時価総額のうち4分の3以上は、成長ペースが新興国の平均を下回る国の企業で構成されている。そして中国では、時価総額の半分以上を国有企業が占めている。
 
同様に、標準的な新興国の債券指数も魅力度が高いとは言えない。利回りスプレッドの22%以上がC格の債券(ベネズエラ、ウクライナ、モザンビーク、ベリーズ)によるものである。これは最もリスクの高い発行体への集中を示しているが、多くの投資家はそれを認識していない可能性があるとABでは見ている。
 
こうした非効率性は、資産クラス全体に目を配っているマネジャーにとって、とりわけ役立つ可能性がある。株式や債券に2つの異なるベンチマークに基づいて個別の市場として投資する代わりに、単一の目標の下で統合型のマルチアセット・アプローチを採用すれば、リスク調整後リターンを改善する手段をより多く手にすることができる(『Pulling More Levers Across Emerging Markets』(英語)ご参照)。
 

ブラジルの地方債は魅力的

例えば、ブラジルの地方債は現時点で利回りが12%に達している。現在の市場環境に照らせば、これは株式に近い非常に魅力的なリターンで、ブラジル株式に比べてボラティリティもはるかに低い。
 
それとは対照的に、韓国の金利はわずか1.4%で、リターンの観点から見れば債券の魅力はかなり乏しい。その一方で、韓国企業にとって資本コストは非常に低い水準にあるため、平均的な株式が魅力度を高めるための収益力に関するハードルは低くなっている。
 
指数に敏感に反応する新興国の株式ポートフォリオと債券ポートフォリオを単純に組み合わせるだけではこうしたミスプライシングをうまく活用することは難しいが、包括的なアプローチを取るマネジャーは、低いリスクで高いリターンを獲得する数多くの投資機会を手に入れている。
 
新興国市場はどんな時も複雑な問題を投資家に呈する。株式、債券、通貨のアクティブな運用を用いることで、新興国市場のダイナミックな環境を効果的に活用し、新興国の長期的な回復から最も大きな恩恵を得ることができると考えている。
 
 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
 
当資料は、2016年8月9日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2016/08/emerging-markets-ripen-for-multi-asset-investors

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合わせ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
https://www.alliancebernstein.co.jp/

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る