AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

低成長の環境を乗り切る投資

SammySuzuki

鈴木 清一郎
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
ストラテジック・コア株式運用 ポートフォリオ・マネジャー
 
 

Kent Hargis

ケント・ハーギス
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
ストラテジック・コア株式運用 ポートフォリオ・マネジャー
 
 

ChrisMarx

クリス・マークス
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
株式運用 ポートフォリオ・マネジャー
 
 

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2016年10月11日

 

世界経済の成長率は低迷したままで、今後も数年間は低金利が続き、リスク・オンとリスク・オフが繰り返される市場環境が長引くことを示唆している。そこで、株式投資家がこの環境を乗り切るためのアイデアをいくつか提示してみたい。
 
先進国の国内総生産(GDP)の潜在成長率は過去20年間に半減し、かつての年率2%弱から現在は1%以下に落ち込んでいる。経済協力開発機構(OECD)の経済見通しなどを見る限り、新興国でも全般にわたって劇的に低下している。
 
現在、世界経済ではいくつかの大きなトレンドが進行している。人口高齢化、所得格差の拡大、グローバル化の後退が構造的に生産性を押し下げ、ひいては経済成長を圧迫している。グローバル化の後退とは、過去20年にわたり拡大してきた世界貿易や国境を超えた資本投資の動きが逆戻りしていることを意味する。
 
 

グローバル化の後退

 
今回グローバル化の後退を招いたひとつの大きな要因が、今後も長期的な影響をもたらす可能性がある。それは先進国でグローバル化に対して政治的反発が高まっていることである。それは、例えば英国の欧州連合(EU)離脱決定、米国やユーロ圏における保護主義の高まりといった形で現れている。こうした揺り戻しにはどんな背景があるのだろうか? それを考えるヒントになるのが下記の図表で、その特徴的な形状から「象のチャート」と名付けられている。エコノミストのブランコ・ミラノビッチ氏のリサーチに基づけば、このチャートはグローバル化の勝者と敗者が鮮明に分かれていることを物語っている。
 
 
 
 
象チャート_グローバル化はすべての人の所得を押し上げたわけではない.png
 
 
このチャートは世界の人口を家計所得に基づき、最も低い家計から最も高い家計までを百分位に並べ、それぞれの百分位について1988年から2008年までの実質所得の伸び率を測定している。圧倒的に最も大きな恩恵を受けたのは新興国の中間所得層(A点)と先進国の最富裕層(C点)で、後者の半分は米国民が占めている。それに対し、最も恩恵が少なかったのは米国、日本、西欧の労働者と中間所得層(B点)で、彼らの所得は低迷した。
 
グローバル化は深く根付いているため、完全に止めることは不可能である。しかも、地域間の貿易協定は着実に拡大している。それでも、世界貿易の減速と国境を超えた投資の減速は互いに影響を及ぼし合い、世界経済にとって引き続き大きな足かせとなる可能性がある。
 
世界的な低成長局面が長期化する可能性が高いことを踏まえれば、投資家はそうしたシナリオに耐え得る戦略を構築する必要がある。そのための3つの要件を提示したい。
 
 

1. 新たな成長分野を特定する

 
低成長とは成長している分野が全くないという意味ではない。成長が乏しい世界では、新たな市場が誕生すれば、そうした市場の先頭に立つ企業がより高い評価を受ける。成長を生み出し得る要因の例としては、幅広い電子商取引分野におけるテクノロジーのイノベーション、健康な食品やライフスタイルの需要拡大といった消費者の嗜好変化などが挙げられる。
 
それ以外にも2つの分野が挙げられる。労働力人口が減少しているため、ソフトウェアに基づくソリューションを活用して生産性を高めるツールやサービスへの需要が高まりそうだ。さらに、地政学的な不安定感が増していることから、国防支出が押し上げられる可能性がある。
 
 

2. 持続性の高い収益力に注目する

 
低成長の世界では、製品やサービスに対する需要が簡単に消滅してしまうことがある。そのため、市場が考えているよりも長期にわたって高水準かつ予測可能な収益力を維持できる持続的な競争力を備えた企業を探し出すことが重要である(以前の記事『The Building Blocks of Investing Nirvana』(英語)参照)。こうした持続力をもたらす要因としては、参入の容易でないネットワークによる防波堤効果や、代替困難なサービス、強く愛好されているブランド力、低コストの生産プロセスなど、様々なものが考えられる。
 
 

3. 財務力の強い企業を選ぶ

 
経済が活況を呈している時には、企業が過剰な設備投資を行ったとしてもいずれ需要の拡大で吸収され、誤った決定を下した経営陣も実質的にお咎めなしとなる。しかし低成長の環境下では、そうした過ちを犯す余地ははるかに少ない。今日、投資に値する企業は、多大なコストをかけることなく規模の拡大を達成し、効率よく資本配分を行っている。不透明感が高まる局面では、強力なバランスシートが防衛力となる。
 
この先、厳しい道のりが投資家を待ち構えているかもしれない。企業の経営者や投資家は、長期的な観点から状況を判断し、それに適応しなくてはならない。現在の市場では、持続的な収益力と割安な株価バリュエーションに着目した選別的でアクティブな投資アプローチが最善の方法だと考えている。注意深く機敏に行動することで、投資家は、低成長が続く世界においても投資機会を獲得できるだろう。
 
 
 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2016/09/investing-and-the-elephant-in-the-low-growth-room

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
 
当資料は、2016年9月13日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
http://www.alliancebernstein.co.jp

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る