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急成長を遂げる中国株式市場: もはや辺境ではない

                                                                                                                                                                     

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スチュアート・レイ
アライアンス・バーンスタイン・香港・リミテッド
アジア太平洋バリュー株式 最高投資責任者
 
 
 
 
 
ジョン・リン                                               lin_john_WA2.jpg
アライアンス・バーンスタイン・香港・リミテッド 
中国株式運用 ポートフォリオ・マネジャー
 

2019年3月7日

 
 
中国株式市場は目覚ましいスピードで変化しつつあり、例のない急速なペースで成熟段階に到達しようとしている。世界の投資家は中国市場に飛び込むのをためらってきたが、世界第2位の経済規模を背後に持つこの市場はもはや無視し得なくなっている。
 

「青年期」にある中国株式市場  

多くの投資家は十分に発達した市場を好む。そうした市場では、投資が比較的容易であるし、政府は市場をおおむね自由な取引に委ねる一方で一貫性ある法治主義に基づき監視している。そして、企業は業績や事業内容、リスクなどをしっかりと開示しているため、投資家は情報に裏付けられた意思決定を下すことができる。
 
中国本土の証券取引所に上場している銘柄で構成される現在の中国A株市場は、まるで1965年頃の米国株式市場のようである。つまり、規制が不均一なままであったり、上場企業のガバナンスもまちまちであったりする上に、高値の銘柄に群れ集まったかと思えば安値の銘柄を投げ売りすることでしばしば市場のボラティリティを増幅させてしまう個人投資家層が市場を支配しているといった特徴がある。
 
その結果、世界の投資家の多くは中国市場に警戒心を抱いているが、2018年に中国A株がMSCIエマージング・マーケット(EM)指数に組み入れられたことにも後押しされ、状況は急速に変化している。規制当局は中国A株のMSCI 指数組み入れを実現するため、抜本的かつ前向きな変革を強いられた。また、MSCI EM指数に連動するファンドが中国A株を購入しているため、海外の投資家や機関投資家はすでに中国株へのエクスポージャーを拡大している。機関投資家は感情よりもファンダメンタルズを重視して投資するため、個人投資家の比率が高い中国株市場を安定させる役割を果たしている。
 
MSCI は中国A株の指数組み入れを引き続き拡大する見通しで、次は2019年8月に組入比率を引き上げる計画だ。そうなれば、MSCI EM指数に占める中国A株の比率は0.7%から2.8%に上昇する。その後も、わずか3年から5年のうちにA株は完全に組み入れられ、指数に占める比率は16%に達すると予想される。組み入れが完了するまでに要する時間は、韓国(6年)や台湾(9年)の半分程度に過ぎない。なお、香港証券取引所などに上場している銘柄も含めた中国株全体では、MSCI EM指数の42%を占めることになる。
 

成熟に向けた3つのステップ       

市場の成熟化に向けた第一歩として、中国はまず海外投資家によるアクセスを容易にすることから始めた。2014年に「ストック・コネクト」システムを導入し、免許や投資枠割当のない海外投資家であっても香港市場を通じて中国本土銘柄を購入することができるようにした。さらに、最近では適格海外機関投資家(QFII)プログラムを通じた中国市場への投資枠を倍に引き上げ、海外投資家による中国市場へのアクセスを拡大した。
 
第2のステップとしては、取引がおおむね自由かつ効率的に行えるように環境を整えている。中国政府は数年前と比べても、A株市場に介入しようとする姿勢をはるかに後退させている。2015年7月に株式市場の混乱が拡大した際には、株価の急落を避けるために約半数の銘柄が取引停止となった。しかも、一部の銘柄は取引停止期間が数カ月に及んだ。それに対する投資家の抗議を受け、規制当局は2016年に取引停止期間を最大で3カ月に制限した。米国や英国では取引停止が何カ月も続くことはないが、中国も正しい方向に向かいつつあると言える。2018年11月には、取引停止期間をさらに短縮する方針が発表された。
 
中国政府は株式市場を支えるために直接介入することもやめた。2015年には、規制当局は政府と関わりのある投資会社に対し、株式を購入して市場を支えるよう指示していた。しかし、2018年にボラティリティが再び高まった際にはこうした動きは見られず、当局が市場介入を控えていることが明らかであった。
 
第3に、企業ガバナンスや透明性確保の観点から、中国の証券規制当局及び環境規制当局は昨年、上場企業に対し環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する事業上のリスクを2020年までに開示するよう求めた。
 
そして、そうしたリスクがこのところやや低下していることも重要だ。その大きな理由は、政府が汚職や好ましくない企業行動を摘発しているためだ。例えば、大気や水を汚染した企業は処罰の対象となり、処罰には恒久的な工場閉鎖や経営陣の収監なども含まれる。
 

もはや辺境ではない         

中国A株市場には、依然としてボラティリティや、地政学的リスク、貿易摩擦を巡る不透明感といった懸念がついてまわる。金融システムにおける急激な債務増大、無駄なインフラ開発、一部の住宅市場における価格急騰などといった経済的不均衡も、引き続き注視が必要だ。
 
しかし、中国株式市場はもはや無視しておける辺境市場ではない。それは成熟しつつある資本市場で、投資家は世界で最も急成長を遂げている消費市場や世界的に業界をリードするテクノロジー企業などにアクセスすることができる。中国は「無視するには大きすぎる」だけではない。他の市場では存在しないような大きな投資機会を創出しているのだ。
 
 
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

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