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ESGは集中型株式投資の強み

                                                                                                                                                                     

 
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マーク・フェルプス
アライアンス・バーンスタイン・リミテッド
グローバル成長株集中投資戦略  最高投資責任者
 
 
 
ジム・ティアニー   tierney_jim_WA2.jpg
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
米国成長株集中投資戦略 最高投資責任者
 
 
 
トン・ワイズマン   wijsman_ton_WA2.jpg
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
株式運用 シニア・ポートフォリオ・マネジャー
 
 
 

 

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2019年12月26日

 
 
責任投資の原則をポートフォリオに取り入れる方法は数多くある(以前の記事『Four Approaches to Responsible Investing』(英語)ご参照)。しかし、環境・社会・ガバナンス(ESG)の面で優れたポートフォリオを構築するにあたり、一部の投資アプローチは他のアプローチよりも優位性があるかもしれない。その好例は集中型の株式投資である。
 
今日では、ESGに焦点を当てたポートフォリオを重視する投資家が世界全体で増えている。一部の投資家にとって、それは武器メーカー、たばこ会社、環境汚染につながる石炭を燃料とする電力会社など、投資家の価値観にそぐわないセクターや企業を除外することを意味している。ESGの観点から特定のセクターに投資するテーマ型のポートフォリオは、責任投資を進める手段の1つである。株式を購入する前に、ESGに関する問題をリサーチに取り入れるよう求める投資家もいるだろう。
 
 

成長集中投資: 自然のふるい  

責任投資のアプローチを選ぶ際「ESGに焦点を当てればリターンが損なわれないだろうか?」と懸念する投資家が多い。ABではむしろ、強力なESG特性を持つポートフォリオの構築につながり得る高リターン型の投資アプローチはないだろうか、と問うべきだと考えている。
 
集中投資を行う投資家は、確信度が高い少数の銘柄を投資対象としている。膨大な投資ユニバースの中から少数の投資候補銘柄を選び出すには、明確に定められたプロセスが必要となる。ABでは、高成長企業に焦点を当てた規律ある集中型の投資プロセスは、以下の4つのガイドラインに準拠することで、ESG特性が弱い企業を自ずと排除する「ふるい」のようなものであると考える。
 

+ 景気に左右されやすいビジネスを避ける: アウトパフォームの可能性を景気サイクルに依存する景気敏感性の高い企業は、成長株集中投資型のポートフォリオには適していない。そうした企業には通常、原油やガスなど重工業に属する企業が含まれる。そのような景気敏感株への投資を避けることで、成長株集中投資型のポートフォリオではほぼ初めから環境汚染が目立つ企業が排除されている。景気敏感性の低い企業にはヘルスケア、ライフサイエンス、テクノロジー・セクターに属する企業が含まれ、それらは環境や社会の観点で高い評価を受けるケースが多い。景気敏感株を排除すれば、そのポートフォリオは市場を幅広く網羅している指数に比べ、二酸化炭素排出量を大幅に削減することができる。

+ 経営陣と頻繁に対話する: 経営陣との対話はアクティブ投資を行う投資家にとって重要であるが、集中投資ではポートフォリオに組み入れている銘柄がはるかに少ないため、企業に関与する上でかなり積極的なアプローチを取ることができる。経営陣との密接な関係を維持することは、企業に対してESGに関する前向きな変化を促す上で不可欠な要素となる。

+ 規制リスクに留意する: 集中投資では、規制リスクが高い企業から距離を置くべきである。規制当局の行動はほとんど予測不可能であり、規制問題を巡って株価が急激に変動するリスクは、ごく少数の銘柄で構成されるポートフォリオにとって許容し難い。集中投資型のポートフォリオは通常、厳しい規制を受けている企業への投資を避けることによって、たばこ会社やエネルギー企業、公益事業会社など、規制リスクの高い企業を排除している。

+ 収益力の高い企業に集中する: ESGの観点でも優れた成長株集中投資型のポートフォリオにとって、最大の焦点である。ESGを重視することと収益力の間には何か関連があるのだろうか? ABでは、利益率の高い企業は利益率の低い企業よりも、環境や社会に関する責任ある行動を行うためのリソースを備えている可能性が高いと考えている。利益が圧迫されている企業は、環境問題に取り組むためのリソースを投入する前に、取り組まざるを得ない社内の財務問題を抱えている。

 

成長企業の優位性       

成長企業を投資対象とすることは、集中型の投資アプローチに別の側面をもたらす。そして、それはESG問題にも影響を及ぼす。多くの場合、成長企業は新しいビジネスの中に出現する。そのため、そういった企業は将来に向けた計画を策定する上で、負の遺産にとらわれずに済む。
 
例えば、従来石炭に依存してきた企業は、環境汚染につながる極めて安価なエネルギー源から脱却することは容易ではなく、代替エネルギーへの転換により収益力が低下する場合、特に厳しい局面を迎えることが見込まれる。旧来型の企業は既存のプロセスに膨大な資金を投じており、機動的な方針転換は難しい。また、ガバナンス基準が著しく変化しているため、新興企業は、企業の伝統や従来の慣行に縛られがちな既存の企業よりも有利な立場に立ちやすい。つまり、新たな成長産業に属する企業は、将来計画の策定や優れたESG慣行の導入の障害となる古くからの問題に直面する可能性が低い。
 

ファンダメンタルなフィールドワークが不可欠  

ESGを重視する姿勢をしっかり保っている企業を見つけ出すには多くのフィールドワークが必要である。MSCI などの機関はESGについての議論で活用できる優れたフレームワークを提供しているが、データや格付だけでは全体像を把握することができない。企業が直面しているESGの問題を完全に評価するには、投資家は企業がどのようにビジネスを運営しているかよく理解する必要がある。ESGの基準は急速に変化しており、アナリストは将来の変化が企業の事業環境にどのような影響を与えうるか理解しなくてはならない。さらに、企業がESG基準への対応において世界の競合他社と比べてどの程度進んで(遅れて)いるかを完全に理解するには、あらゆる地域やセクターについて幅広い視点で考えることも必要である。
 
この点でも、集中投資は優位に立てる可能性がある。比較的少数の銘柄に投資している集中投資型ポートフォリオのマネジャーは、投資先企業のビジネスについて深く掘り下げて調査する時間がある。状況が変化した際の企業評価の更新に時間を要する格付機関とは異なり、数銘柄しか保有していないポートフォリオ・マネジャーははるかに迅速に行動し、企業の変化を即座に評価するべく経営陣と対話することができる。
 
投資家が特定の銘柄を長期にわたり保有している場合には、企業との関与を強化する取り組みが一段と効果を発揮する。バイ・アンド・ホールド型の投資家は、株式を長期保有していることをその企業の経営陣が知っていれば、その企業に大きな影響を与えることができる。これにより、投資家は企業のESGに関する行動について長期的にモニターするとともに、その変化や改善状況をファンダメンタル分析に織り込むことも可能になる。
 
選択肢がかつてないほど増えている今日の世界では、リターンと責任投資の適切なバランスを見つけ出すことは難しくなっているかもしれない。ESGに焦点を当てたソリューションも数多く存在する。しかし、一部の投資アプローチはリターンを追求する手法がうまく機能し、投資家が責任投資の目的を達成するのに寄与する可能性がある。
 
 
 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.alliancebernstein.com/library/the-esg-edge-to-concentrated-equity-investing

 

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当資料は、2019年7月2日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 

 

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