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バンクローンの投資家は期待通りのものを手に入れているか?

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アシッシュ・シャー(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
グローバル・クレジット運用責任者

アイヴァン・ルドルフ・シャビンスキー
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
クレジット運用ポートフォリオ・マネジャー

 

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2013年12月4日

 

 

 

金利上昇への抵抗力を期待して年初にハイイールド債ではなくハイイールド・バンクローンを選んだ投資家は、債券のパフォーマンスの良さに驚いているかもしれない。

米10年国債利回りは1月2日から11月1日までの間に約0.8%上昇したが、バンクローンはメリットと言われる変動金利が逆にパフォーマンスの足を引っ張っている。

2013年5月2日の「知の広場:ハイイールド・バンクローンの注意点」で指摘したように、ここ数年の間にバンクローンに殺到した投資家は、変動金利、発行体破たん時の弁済優先順位の高さ、大半の金融商品より高いと認識されている利回りなどのメリットを上回る可能性がある潜在的なリスクを十分考慮していなかったのかもしれない。現在は、それ以外にも多くの懸念が浮上している 。   

驚くほど多くのローンが借り換えられており、ゲームの主導権は発行体が握っている。バンクローン市場では借り手が安い金利を確保できるという単純な理由から、借り換えが記録的な水準に達している。2012年初め以降、発行残高の50%近い3,000億米ドルものローンが借り換えられている。バンクローンは売り手市場で、発行体は好きな時にいつでも借り換えられる結果、金利コストを平均で年率1.2%節約できた。逆の立場にある投資家は縮小する一方のスプレッドを受け入れるしかなかった。

ハイイールド・バンクローンはアンダーパフォームしている。バンクローンは需要が依然強く、数ヶ月アウトパフォームしたが、ハイイールド債、特にボラティリティの低い銘柄は年初来で引き続きバンクローンをアウトパフォームしている(次ページの図表)。その理由は、信用スプレッドの縮小と資金需給の改善を受けハイイールド債が大幅に値上がりする一方、 バンクローンの多くはより低い金利で再び発行されていることにある。

デュレーションが短く信用の質が高い低ボラティリティのハイイールド債は、信用トレンドの改善と金利上昇に対する抵抗力の強さから人気を集めている。事実、ハイイールド債市場でリターンがそれより辛うじて高いのはCCC格債だけだが、CCC格債の方が内包するリスクがはるかに高い。

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規制当局が一部の投資家を怯えさせている。個別のバンクローンに対する投資家の関心は高まっているが、様々なリスクや利回りのローンをパッケージするローン担保証券(CLO)の発行体からの需要は最近鈍り始めている。リスク保有に関するドッド・フランク法の提案された要件や、裁定機会の乏しさが懸念され、CLOの発行額は減少しており、規制の中身が最終的に固まるまでは、CLOからのローンに対する需要がどのくらいあるのか読みづらい。

米連邦準備制度理事会(FRB)はバンクローンについても懸念を抱いている。FRBと通貨管理庁は最近、銀行にバンクローンの引き受け基準を厳しくするよう要請したと言われる。当局が心配しているのは、潜在的な損失につながりかねない信用の質が低いローンの引き受けで、レバレッジド・ローンの42%がこのカテゴリーに分類される。

こうしたことは投資家にとって何を意味するのだろうか。

今年は金利が上昇しているにもかかわらず、ハイイールド・バンクローンがハイイールド債をアンダーパフォームしており、FRBが積極的に金利を引き上げ始めない限り、この状態が続くと思われる。金利上昇を懸念する投資家は、 信用の質が高い短期のハイイールド債の購入を検討すべきだろう。こうした銘柄はハイイールド・ローンより繰上償還されにくく、長期債より金利変動の影響を受けにくい。これらは広範なハイイールド債市場やローン市場のいずれよりも信用の質が高く、不測の事態に対する抵抗力も強いかもしれない。

ハイイールド・バンクローンはよく分散された債券ポートフォリオの一部であり得ると依然考えているが、現在の環境ではこの市場に頭から飛び込むのは無謀だと思われる。投資家は頭から飛び込んだ人たちに最近何が起きたかをじっくり考えるべきで、そうすれば水深が思ったより浅いことに気付くだろう。

 

 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。 

http://blog.alliancebernstein.com/index.php/2013/11/20/are-bank-loan-investors-getting-what-they-bargained-for/

 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。

当資料は、2013年11月20日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。

 

 

 

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