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回復の機が熟したディフェンシブ銘柄を見つけ出す

                                                                                                                                                                     

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ケント・ハーギス(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
ストラテジック・コア株式運用 共同最高投資責任者
 
 
 
  
サミー鈴木(写真)Headshot1-Suzuki_Sammy.png
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
ストラテジック・コア株式運用 共同最高投資責任者
 
 
 
  
イアン・マクノウハー
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
ストラテジック・コア株式運用 リサーチ・アナリスト
 

2021年10月27日

 
 
ディフェンシブ銘柄は誤解されているケースが多い。ここ数年、業績は堅調に推移していても、株価は期待外れの状態が続いている。イノベーションが正当に評価されないことも多い。しかし、堅調なビジネスと株価がかい離している状況がいつまでも続くとは考えにくく、反転の機が熟しているとアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)ではみている。
 
2020年年初以降、力強い売上高成長率を確保している企業が市場から高く評価されている。高成長銘柄や一部のバリュー銘柄に属する企業の株価は、利益の伸びを大幅に上回るペースで上昇してきた。しかし、ディフェンシブ企業は利益が堅調に推移し、株価水準が魅力的であるにもかかわらず、比較的安定したビジネスが評価されるべきパンデミックという不透明感が漂う中で置き去りにされてきた(図表1)。
 
ディフェンシブ銘柄:比較的安定した収益にもかかわらず株価上昇は緩やか.png
 
パフォーマンスが劣後していたディフェンシブ銘柄に注目することは、真の投資機会となりうる。ディフェンシブ・セクターは、市場から評価されずに株価が低迷していた時期でも、利益やキャッシュフローの拡大が続いていた。別の言い方をすれば、安定したビジネスやキャッシュフローを備えた質の高い一部のディフェンシブ企業の株価が、現在は非常に魅力的な水準にある。
 

セクターX: 歴史的な偏見の犠牲者?

投資家は先入観から、魅力的なファンダメンタルズを持つセクターを敬遠しているのかもしれないとABでは考える。例えば、伝統的なディフェンシブ・セクターである「セクターX」について考えてみよう。このセクターでは、平均的な利益や配当が過去10年間と同じ5%の伸びを示しており、今後もしばらくそれが持続すると予想されている。しかし、そのセクターの株価は2020年に0.5%上昇しただけで、18%を超す上昇を遂げたS&P 500指数を大幅にアンダーパフォームした。
 
ミステリーに包まれたこのセクターの利益や配当の成長率見通しは過去最高水準で、今後数年も同じ程度の伸びが続くと予想されている(図表2、左図)。そして、このグループに属する革新的な企業は、さらに急速な成長を遂げている。
 
ではそれらの銘柄の最も魅力的な要因は何だろうか?それはお買い得感である。セクターXはS&P500指数に対して15%のディスカウントで取引されており、過去平均と比較して大幅に割安な水準にある(図表2、右図)。このセクターは2020年3月9日から2021年8月9日までの間、S&P500指数を53%アンダーパフォームしており、ピークから安値までの相対パフォーマンスは1990年代のITバブル以来、最も悪い水準となっているため、ABは、このセクターが回復に向かう時期に来ているのではないかと考えている。
 
魅力度の高い伝統的なディフェンシブ・セクターが存在.png
 
では、投資家はなぜこうした安定性があり改善しつつあるセクターを避けてきたのだろうか? その理由は、飛躍的な成長が期待できる企業や、回復を遂げている企業、インフレの恩恵を受ける企業に投資家の注目が集まってきたためだとみられるが、それらはどれもこのセクターには当てはまらない。しかし実際には、過小評価されているこのセクターでは、興味深い変化やテーマが数多く進行しているとみられる。
 

公益事業: もはや単なる債券の代替投資先ではない

セクターXとは、言うまでもなく公益事業である。歴史的に見れば、我々の祖父母はディフェンシブな特性や配当に着目して公益事業株に投資してきた。今日の投資家は、公益事業セクターを退屈な債券の代替物とみなしているかもしれない。特に、高成長を遂げているメディアやテクノロジーの分野のパイオニア企業と比較すれば、そう見えるかもしれない。しかし、そうした固定観念は誇張されたものであり、今は公益事業セクターを新たな視点で見つめるべきだと考えるいくつかの理由がある。
 
例えば公益事業会社はクリーンエネルギーへの移行に向けて変化を促す役割を担っている。電力会社が再生可能エネルギーや関連の送配電インフラ整備を進める中、多くの企業が引き続き税制優遇措置や、炭素排出削減目標を達成するための政治的支援を受けている。また、再生可能エネルギーはコストが低下しており、風力発電においては技術進歩に伴い効果も高まっている。気候変動や炭素排出削減に対する関心が世界的に高まっていることは、再生可能エネルギー革命に積極的に取り組む電力会社に長期的な利益をもたらす要因になると考えられる。
 
これらの企業にとっては、政治はリスクにはならない。米国で超党派で提出されているインフラ法案は、送電網や再生可能エネルギーへの投資を押し上げる要因となる可能性がある上、税額控除が拡大されることもあり得る。さらに、米国の風力発電は主に共和党が強い州で活発に行われているため、政治的な展開がどうなろうともテクノロジー基盤の構築は続けられそうだ。また、規制を受けている電力会社は法人税引き上げによる影響が一般的に顧客に転嫁されるため、法人税の引き上げからも守られている。
 
しかし、米国の電力会社に投資するには、選別眼が重要になる。例えば、山火事が多発する地域で事業展開している電力会社の多くは難しい投資対象である。これらの電力会社は株価変動が激しく、同業他社に比べて大幅なディスカウント水準で取引されている。また、多くの地域では、過失が認められない限り電力会社の責任を免除する法律が定められているが、山火事が発生すれば株価は売り込まれる。投資家は、質の高いビジネスと安定したキャッシュフローを持ち、株価が魅力的な水準にある電力会社を探し出さなくてはならない。公益事業に対するセンチメントが変化するタイミングを見極めるのは難しいが、このセクターのディフェンシブな性格と割安感は、非常に魅力的だとABでは考えている。
 
公益事業セクター以外では、質の高さ、安定性、株価水準に焦点を合わせることが、幅広いセクターにおけるディフェンシブ銘柄を見つけ出すための好ましい戦略である。ABでは、こうした原則に基づくアクティブ運用のディフェンシブ・ポートフォリオは、質の悪いビジネスや割高な銘柄が含まれがちなクオンツ型、またはパッシブなアプローチよりも優れていると考える。また、さまざまな業界のダイナミクスを変えつつある革新的な企業を見つけ出すことで、投資家は長期的にダウンサイドリスクの軽減にも寄与する、安定的なリターン創出源を手にすることができるだろう。
 
 
 
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

 

 

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