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世界経済の次のステップは「金融政策の正常化」

                                                                                                                                                                     

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エリック・ウィノグラド
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
債券部門 シニア・エコノミスト
 
 
 
  
 

2021年11月1日

 
 
2021年11月は、世界経済の転換期の始まりとなりそうだ。この2年間、主要な中央銀行は、新型コロナウイルスが引き起こした危機に対して、経済活動と金融市場を支えるために並々ならぬ支援を行ってきた。今、多くの国の中央銀行は、金融政策正常化へのステップを開始する準備ができているように見受けられる。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)は、11月3日の政策決定会合で、量的緩和のペースを縮小するテーパリングの開始を発表し、金融政策の主なターゲットを資産購入から政策金利に戻すことを示唆するものと思われる。また、翌日に開催されるイングランド銀行(BOE)の会合では、利上げが実施されるか、少なくとも利上げが近いことを示唆する可能性がある。他の多くの小規模な中央銀行も同様の移行に着手している。
 

なぜ今、金融政策の正常化を始めるのか??

なぜ中央銀行は突如として金融政策の正常化に着手し始めたのか?それには良い理由と悪い理由がある。良い理由としては、世界経済がパンデミックの試練からほぼ回復したことが挙げられる。米国と世界の国内総生産(GDP)は、危機以前の水準、またはそれ以上に順調に戻ってきている。成長が回復し、2022年も堅調に推移する可能性があるため、足元は政策支援に経済が大きく依存する必要性はそれほど高くない。
 
他方、悪い理由としては、成長の回復に伴うインフレの高まりがある。政策担当者は依然として物価上昇のペースが鈍化すると予想しており、アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)も同様に予想をしているが、当初の予想よりもインフレは上昇し、長く続いている。コモディティ価格は上昇しており、サプライチェーンは依然として目詰まりしているため、インフレ率が大幅に低下するまでには、さらに数カ月を要すると思われる。そして、インフレ率の上昇が長引けば長引くほど、長期的なインフレ期待が高まる可能性が高くなる。インフレ期待が高まることによって本物の物価上昇を引き起こす可能性があるため、これは中央銀行にとっては望ましくないシナリオなのだ。
 

米国、英国、そして他の国も・・・。
金融政策正常化のキックオフは間近に迫っている

強い成長率と物価の上昇に直面する中、世界中の中央銀行は、政策正常化の開始が近いことを示唆している。FRBの高官も、テーパリングがすぐそこまで来ていることを明確にしているほか、BOEのアンドリュー・ベイリー総裁も、物価上昇圧力に対抗するためには、同国の中央銀行は「行動しなければならない」と述べている。他の国の中央銀行も、利上げや資産購入の縮小を行う用意があることを示しているのが現状だ。
 
金融市場はこのメッセージを確実に受け止めており、今後2、3年の間に行われる利上げに対する期待は過去1カ月間で急上昇した(図表)。米国、英国、そしてその他のほとんどの国の2年物国債利回りは、パンデミックの発生以来、最も高い水準になっている。ユーロ圏やオーストラリアなどの政策担当者が慎重な市場においてさえ、金利は上昇している。例外は日本で、日銀に関しては向こう数年程度の時間軸では利上げの可能性はほぼ意識されていない。
 
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新たな政策路線が投資家にとって意味するものは?

これまで大規模な金融緩和が強い金融市場を支えてきたことを踏まえると、その支援が弱まるということは、ここから先の道のりはより険しいものになるということになるかもしれない。しかし冷静に状況を分析すれば、現在の金利水準は歴史的に見ても極めて低く、中央銀行が金融緩和姿勢を弱めた後も低水準の金利は続くと見込まれる。
 
足元の調整にもかかわらず、金融市場では米国の政策金利はほぼ2年間にわたって1%未満で推移すると予想されている。これは歴史的に見ても景気にブレーキをかけるような水準とはいえない。また、経済成長の見通しは、金利上昇に耐えうるだけの力強さを持っているとABは判断している。つまり、金利の上昇は、世界経済がコロナ危機からどれだけ回復したかを反映したものであり、憂慮すべきものではないと結論している。
 
 
 
 
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

 

 

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