AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

インフレの波がバリュー株の回復を後押し

                                                                                                                                                                     

Headshot1-Lavi_Avi.png
アビ・ラビ
アライアンス・バーンスタイン・リミテッド
グローバル及びインターナショナル・バリュー株式最高投資責任者
 
 
 
  
 

2022年4月14日

 
 
投資家が割高なグロース株の評価を見直したことにともない、2022年2月中旬までバリュー株がアウトパフォームしてきた。インフレ率が高まり、金利が上昇しつつある今、幅広いバリュー銘柄、とりわけ堅実なファンダメンタルズを持つ企業にとって、回復に向かう環境が整いつつある。
 
2021年はスタイル別のリターンのパターンが揺れ動いた。2021年にはそれ以前とは異なり、世界のバリュー株とグロース株のリターンが逆転する場面もあり、年間のリターンはどちらも同水準となった。その後、2022年1月に株価が急落した場面では、バリュー株が大幅にアウトパフォームした。MSCI ワールド・バリュー指数が年初から2月15日までに米ドルベースで0.6%の下落であったのに対し、MSCIワールド・グロース指数は10.1%と大きく下落した。
 
インフレは市場を一変させる。投資家や中央銀行は今や、インフレが当初の予想より長期化すると認識しており、金利は引き続き上昇している。これは、株式投資家に問題をもたらすが、バリュー株にとっては追い風となる(以前の記事『Value Equities: Pinpointing Sources of Pent-Up Potential』(英語)ご参照)。金利上昇はあらゆる銘柄の株価収益率を圧迫する傾向があるが、グロース株がとりわけその影響を受けやすいのに対し、バリュー株は全般的に抵抗力がある。
 

バリュー株の大幅なディスカウントは継続

バリュー株は足元のアウトパフォーマンスにもかかわらず、グロース株に対するディスカウント幅は依然として過去最高に近い水準にある。2022年1月末時点で、MSCIワールド・バリュー指数の予想株価収益率は、MSCIワールド・グロース指数を50%下回っていた。投資家はこのディスカウント幅について、バリュー株が正常に機能していないことを示していると考えるかもしれない。実際のところ、収益性、利益見通し、バランスシートの強さという3つの重要な指標は、グロース株と比較したバリュー株のファンダメンタルズの強さが過去最高に近い水準にあることを示している(図表1)。
 
バリュー株はバリュエーションのディスカウント幅が歴史的な高水準に.png
 
ここ数年、グロース株の株価収益率は、金利低下と株価が急上昇するグロース株に対する投資家の旺盛な需要で押し上げられてきた。これらの企業の多くは長期的な潜在力を秘めているが、足元ではほとんどキャッシュフローを創出していない。結果として長期的な景気低迷懸念と相まって、グロース株とバリュー株の大幅なバリュエーションギャップをさらに拡大させる役割を果たした(以前の記事『What’s Behind the Value-Growth Performance Gap?』(英語)ご参照)。
 

金利上昇で潮流が変化

こうしたトレンドは反転の機が熟している。2019年以降、グロース株のバリュエーションは米国10年国債の実質利回りと密接に連動してきた。実質利回りが低下し、新型コロナウイルスのパンデミック期間にはマイナスに転じたことから、グロース株のバリュエーションはそれと足並みをそろえて上昇した。次ページの図表2では、金利が低下するのに伴い、グロース株の予想株価収益率が上昇した(黄色線。図表では下にいくほど数値が大きくなる)ことが示されている。同じ期間に、世界のバリュー株のバリュエーションは比較的安定した動きを示した(図表2)。
 
グロース株の株価収益率はここ数年、米国10年国債実質利回りと密接に連動.png
 
その結果、金利上昇は割高なグロース株のバリュエーションに極端に大きな影響を与えるとアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では考える。こうした逆転現象は2022年初頭で既に始まっている。それとは対照的に、ABのリサーチによると、バリュー株の株価収益率は圧縮される度合いが小幅にとどまりそうだ。例えば、実質利回りが0.5%(2021年末の-1.0%から)に上昇した場合、グロース株の株価収益率が34%押し下げられるとみられるのに対し、バリューの株価収益率は10%低下する程度で済むと予想される(図表3)。
 
実質利回りが上昇しても、バリュー株の株価収益率は安定性が高い見込み.png
 
もちろん、グロース株の中には30%以上の利益成長を実現し、株価収益率が30%低下してもそれを補うことができる銘柄もあるだろう。だが、大半はそうではない。一方、バリュー株にとっては、このハードルはかなり低くなる。多くのバリュー銘柄は10%の株価収益率低下を相殺できるほど利益を拡大し、アウトパフォームするとABでは予想している。
 

銘柄の厳選や分散投資が重要に

投資先を厳選することも重要である。バリュー株が大幅な回復を遂げた場合、金融やエネルギーなどバリュー株のユニバースを構成する大規模なセクターに投資するだけでは十分とは言えない。また活況に沸く一部のセクターに投資を集中させることは、不必要にリスクの高い戦略である。今では、幅広いセクターでバリュー株への投資機会を見つけ出すことができる。マクロ経済の不透明感が強く、市場のボラティリティが高い環境においては、エクスポージャーを分散させることが理にかなっている。
 
どのセクターにおいても、投資家は堅実で持続可能なキャッシュフローを持つバリュー株を探し出さなくてはならない。インフレの波が長らく人気の圏外に置かれてきた企業の株価を押し上げる中で、強力でありながら誤解されているビジネスと堅固なバランスシートを持つ魅力的なバリュー銘柄は、高いパフォーマンスを示す可能性が最も高い。高インフレと金利上昇を懸念する投資家にとって、バリュー株へのエクスポージャーを新たに構築または積み増すことは、現在の環境下で恩恵を受けそうな銘柄にアクセスする手段となり得る。また、バリュー株は過去の水準から見ると依然としてかなり割安であるため、回復の可能性を捉えるのに遅すぎるということはないだろう。
 
 
 
 
 
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスに関する過去の実績や分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。 
 
当資料は、2022年2月18日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に掲載されている予測、見通し、見解のいずれも実現される保証はありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタイン及びABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 

 

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
https://www.alliancebernstein.co.jp/

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る