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資産運用大国への挑戦-本物が生き残る時代(エッセイ)

 

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山本 誠一郎
アライアンス・バーンスタイン株式会社
代表取締役社長

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2013年3月5日

 

将来を予測することはいつの時代も難しい。今後の日本の資産運用業界の将来を占う上で、古今東西の名言から学んでみたい。以下いくつかご紹介しよう。

1929年にイェール大学のアービン・フィッシャー教授は上昇を続ける株式市場の状況を受け、「現在の株価の高原状態は永遠に続く」と予言した。その直後、株式市場は大暴落し、世界は大恐慌へと突入した。1962年に当時米国最大のレコード会社のデッカ社は「ギターの音が気に入らない」としてビートルズの採用を拒否した。DEC創業者のケネス・オルセン氏は、1977年に「個人が家庭でコンピューターをもつことは考えられない」と予言し、その後大型コンピューター依存の経営は困難に陥った。歴史家のポール・ケネディ氏は日本がバブルの熱狂の最中、米国の威信が揺らぎ始めた1987年に『大国の興亡』を著わし、「米国はかつてのイギリスのように衰退する運命にある」と予測し、イノベーションで活性化が続く米国の底力を見誤った。1990年正月に掲載された日本経済新聞恒例の経営者アンケートによれば、「日経平均株価は44,000円に達する」という予測が平均であった。これらは、文字通り、将来を予測することは難しいというメッセージでもあり、人間は往々にして将来予測するときには現在の常識の延長で考えてしまうという教訓でもある。

さて、今後日本の資産運用業界はどのような方向に向かうのであろうか。

アベノミクスの3本の矢の「成長戦略」の重要テーマのひとつとして、「金融・資本市場の活性化」が盛り込まれることになった。中でも公的年金改革がひとつの大きな争点にあがっている。具体的には「有識者会議において検討を進め、提言を得る」ことが正式に盛り込まれ、会議では長期的にリターンを高めるための手段として、株式投資に加え、インフラやPE(プライベート・エクイティ)、不動産投資などの新しい資産クラスへの投資などの提案が積極的になされている。

他にもさまざまな動きがでてきている。今年から新しい株価指数であるJPX日経インデックス400が登場した。新しい株価指数の下では、採用基準として、ROEや営業利益などの収益性を加味した定量基準に加え、経営の透明性などの定性基準が盛り込まれた。その結果、名だたる大企業が初期の採用から外れるなど、早くも企業の選別化が始まっている。

また、金融庁のイニシアティブの下、企業の持続的な成長を促すための責任ある機関投資家の諸原則『日本版スチュワードシップ・コード』の議論も活発になってきている。日本版スチュワードシップ・コードは機関投資家に受託者としての責任ある行動を促し、企業との積極的な対話を通じ、株主に対して価値創造に向けての一層の経営努力を促す。ここでも機関投資家のスチュワードとしての眼力が問われるとともに、株式市場を通じた企業の選別化がさらに一層起こることが想定されている。さらに、経済産業省のイニシアティブの下、『日本版ケイ・レビュー』が始まり、企業の長期的なリターンを高めるための資本市場や投資家の役割についての議論が活発化している。

今年から個人の自助的な資産形成を促す少額投資非課税制度『NISA』も開始された。NISAにおいては、まだ初期段階ではあるが、投資信託のセレクションにおいて、従来の単一資産クラス/テーマ・分配重視型の商品よりも、コストを重視し、幅広い資産クラスに分散投資された長期的な資産形成を促す商品が選考の中心になっていると考えられる。商品という観点では、真に競争力があり顧客に長期的なリターンをもたらす商品かどうかで選別化が始まるとともに、販売会社という観点からも、顧客に対する価値提供の姿勢によって選別化が行われるという見方もできよう。

これら一連の動きは、脱デフレのマクロ環境の変化とともに、将来日本の資本市場を活性化し、やがて日本が資産運用大国に進化していく触媒になると予測するのは言い過ぎであろうか。少なくとも、家計資産の「貯蓄から投資へ」の動きを促し、ともすれば供給者中心であった資産運用業界の目線を需要者中心へと変革を促す契機になるのではないだろうか。そしてそれは「本物だけが選ばれる時代」「真の実力が試される時代」の到来を示唆しているとも言えるのではないだろうか。

今後、資産運用業界の果たすべき役割は益々大きくなっていくことが予想される。こうした中、当社としても、業界や顧客に幅広く貢献すべく、より一層思考を深め、発言し、行動していきたいと考えている。

 

 

 

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