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著者
村上尚己Naoki Murakami
マーケット・ストラテジスト
外資系および国内系証券会社や日本経済研究センターなどシンクタンクにてエコノミストを歴任。経済予測分析や金融政策の分析に精通し、日経ヴェリタスやインスティテュショナル・インベスター誌のアナリスト・ランキングにおいて、エコノミスト部門にランキングされた経験を持つ。著書に「インフレ貧乏にならない資産防衛術」(東洋経済新報社)、「日本人はなぜ貧乏になったか?」(中経出版)、「円安大転換後の日本経済」(光文社)などがある。

Vol.47 米国株優位と新興国のファンダメンタルズに注目

2018年09月11日

米国株のアウトパフォームが続く

①世界の株価推移_201809.png

株式市場では、米国株とそれ以外の地域の格差が一段と拡大している。

 

米国株は7月月初にやや調整した後は、企業業績改善を背景にじり高が続き、8月末にはS&P500指数が2018年1月末の高値を一時更新した。

 

春先までの様々なリスクへの不確実性が和らぐ中で、2018年に実現しつつある大幅な企業利益の伸びが、株価に反映されつつある。

 

一方、8月中旬に、再び新興国資産への売りが強まったことをきっかけに、新興国株は停滞。新興国への懸念が欧州や日本株市場の重石となり、上昇基調を保つ米国株とそれ以外の地域の株価のかい離が更に広がった。 

 

村上コメント

先月の当欄でも、減税など財政政策で米国経済が好調を保ち、更にリスクである通商摩擦のダメージが相対的には小さいことが米国株・経済優位の背景にあると説明しましたが、この構図が続いています。
なお、7-9月も米国経済は引き続き高成長が続いています。

新興国はすべて同じではない

②新興各国の製造業景況指数_201809.png

8月中旬の「トルコショック」をきっかけに、再び新興国資産への売りが強まっている。

 

トルコについては、対米関係の緊張化に加えて、極めて高いインフレ率に対して金融政策を含めた経済政策に対する信認を取り戻すのが難しいとみられる。

 

現政権で経済政策の転換は想定しがたいため、同国経済は2019年にはゼロ成長まで失速すると、エコノミストは想定している。大きく下落した通貨リラには、依然下振れリスクが残る。

 

更に、リラ下落が波及する格好で、8月以降アジア地域を含めて多くの通貨が下落している。中には経済成長の停滞が明らかになる国がみられているが、経済ファンダメンタルズが安定している新興国にも通貨売りが広がっている。 

 

村上コメント

新興国の景況感指数の動きをみると、景気が悪化しているトルコ、南アフリカなどは50を下回り停滞が明らかですが、インド、インドネシアなどのアジア地域の景況感指数は足元まで安定が続いています。
広範囲に新興国通貨売りが広がっていることには、ファンダメンタルズとはかい離している部分があるとみています。

 

経済のお天気予報

Vol47-Global-Map.png

トルコは通貨安などを背景に、2019年の経済成長率はゼロ成長に減速すると予想。雨に変更しました。

過去の分析および予測(経済のお天気予報(アライアンス・バーンスタイン(以下「AB」)が予測する潜在成長率を基準とした経済見通し)を含む)は将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。予測は今後変更される可能性があります。

出所:アライアンス・バーンスタイン株式会社

 

         

 

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