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収益の持続性を見極めるための3つの質問

 

 
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ジム・ティアニー (写真) 
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
米国成長株集中投資戦略 最高投資責任者
 
 
 
 
マーク・フェルプス (写真)    phelps_mark_WA2.jpg
アライアンス・バーンスタイン・リミテッド
グローバル成長株集中投資戦略  最高投資責任者
 
 
 
 
デブ・チャクラバルティ    
アライアンス・バーンスタイン・リミテッド
グローバル成長株集中投資戦略 ポートフォリオ・マネジャー/シニア・リサーチ・アナリスト
 
 
 

 

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2018年3月13日

 
 
 
景気や市場環境に左右されにくい、収益力のクオリティが高い銘柄を見つけ出すことは、多くの株式戦略において不可欠な要素である。だが、幅広い産業に変革の波が押し寄せる中、高クオリティな銘柄とはどのようなものだろうか?
 
グロース株投資家は一般に、時間の試練に耐え得るビジネスモデルを持った企業を探し求める。その本質は今も変わっていないが、とりわけ市場におけるボラティリティ再燃があらゆる銘柄を圧迫するとみられることを考えれば、今最も重要な問題は昨日と同じではない。アマゾンの台頭や無数の市場におけるデジタル化といった急速な変化が進むグローバル経済の中で本当に質の高い企業を見つけ出すためには、絶えず銘柄選択の手法に磨きをかけることが求められる。投資対象企業の収益力の持続性を見極めるには、以下の3つのポイントが参考となるのではなかろうか 。
 

経営陣は脅威に目をつぶっていないか?  

現代の企業経営者に最も求められる資質は、足元に迫る脅威を認識できることであろう。大きな市場シェアを持つ大企業は、往々にして環境変化に対する自らの耐久力を過大評価しがちだ。ブロックバスター・ビデオやコダックに何が起きたかを見れば、それは明らかだ。
 
決定的な変化が進む中、彼らは手遅れになるまでそれを否定し続けた。投資対象銘柄をリサーチするにあたっては、その企業が自らの事業分野で起きている変化をしっかり把握しているかどうかを確かめることが重要だ。
 
例えば、ABの運用チームとの対話の中で、ジョンソン・エンド・ジョンソンの幹部は最近、いかに小さな企業が低コストの請負生産契約やデジタル技術を用いた顧客へのアクセスを通じて大企業に挑戦し、伝統的な消費者市場への参入障壁を突き崩しつつあるかという状況を明快に説明してみせた。こうした動きはよく知られていることだが、大企業は自らが直面している脅威を全面的に認めるような発言はしないものだ。警戒心を持っていることは、その企業が変化に対応しようとしていることを示す好ましいサインである。
 

売上高は本物か?  

苦境に立った企業はそれを隠すために多くの裏技を使う可能性がある。それを見破るには、売上高の中身を精査し、競争環境の悪化によって利益率が損なわれていないかどうか確かめることが重要だ。高級ブランドのメーカーが売上高を年間10%伸ばしているならば、ハンドバッグの販売個数が増えたのか、それとも単に既存製品の値上げで売上高をかさ上げしただけなのかを調べる必要がある。競争上の脅威に立ち向かうには、値上げは持続可能な戦略とは言えない。
 
経常的な収益にも注目すべきだ。変化の激しい世界でも、高速道路の料金所のように安定的な定期収入のある企業は粘り強さを持っている。つまり、市場環境がどう変わろうが顧客が購入をやめることができないサービスを提供している企業を探そうということである。ただし、その高速道路の隣に無料の道路を建設する動きがないことを確かめなくてはならない。例えば、ウエスタン・ユニオンは長年にわたり送金決済サービス分野で料金所運営会社のような立場を享受してきたが、現在は無料送金サービス・アプリのベンモのような新興企業との競争に直面している。長年にわたり安定的な収入をもたらしてきた大型医薬品を持つ製薬会社ですら、予想もせぬライバル企業に簡単に地位を脅かされる可能性がある。
 

優位な市場ポジションは永続するか?   

投資する際には、その企業が競争に負けない商品を持っていることを確認しなくてはならない。そして、その企業の主力商品の市場を侵食しかねないイノベーションの動向にも目を光らせる必要がある。かつては高かった参入障壁も、もはやそれほど高くないかもしれないからだ。アンハイザー・ブッシュは世界を代表するビール会社だが、世界中で誕生している「マイクロブルワリー」と呼ばれる小規模製造者が新たなリスクをもたらしている。小規模な同業他社を吸収しようとする同社の戦略に関しては、同社が市場ポジションを守ることに寄与するのか、それとも同社のような大企業の傘下に入るとそうした小規模ブランドも消費者から背を向けられることになってしまうのか、投資家はよく考えなくてはならない。
 
変化しつつある市場においては、顧客の集中も弱点となり得る。1社や2社の主要顧客に依存している企業は、新たな競争相手が現れた場合に価格交渉で弱い立場に追い込まれかねない。一方、ネットワーク効果を活かしている企業は、変化の大きな市場で優位に立つことができる。アマゾン、グーグル、フェイスブックなどは、常に利用者を増やすこと自体によって自社のサービスの魅力を強化し、競合他社にとっての参入障壁を高くしている。
 
そして、何よりもイノベーションが不可欠である。圧倒的な市場支配力を持っている企業ですら、市場環境の変化に応じて商品やサービスを刷新できる能力を示さなければ、将来も繁栄を謳歌することはできない。
 

厳しい問いかけが必要      

これらの課題に対する答えは、セクター、業界、個別企業によって異なるだろう。しかし、投資家は厳しい質問を投げかけるのを避けてはならない。ビジネスの質を過大評価された企業は、市場が危機に見舞われた場合に大きな影響を被りやすいからだ。常にビジネスの質を確認していくことにより、市場環境が変化する中でも長期にわたり力強いパフォーマンスを達成できる銘柄を見極めることが可能になる。
 
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.alliancebernstein.com/library/quality-control-three-questions-for-stocks-in-a-changing-world

 

 

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当資料は、2018年2月20日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 
 

 

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