2022年は投資家にとって、特に成長株投資には厳しい年となっている。しかし、成長株の急速な下落は、バリュエーションの状況を劇的に変化させている。長期投資の観点で見れば、現在は、不確実性が高まる環境を乗り越え、長期にわたって安定した成長を実現できる質の高い企業に魅力的な価格で投資を行う機会が広がっていると、アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)は考える。
 
2022年は成長株が大きく下落した。7-9月期に小幅な上昇を見せた後、9月23日までにS&P500指数が21.6%下落したのに対し、S&P500グロース指数は28.2%下落した。9月の下落前でも、グロース指数の予想株価収益率(PER)は8月31日までに20.4倍まで低下し、バリュー指数に対するバリュエーションのかい離幅(スプレッド)は約4年ぶりに過去10年の平均に近づいてきた(図表)。
 

 
成長株のパフォーマンスの急落は、質の高い企業への成長機会を提供.png
 
 
 

高バリュエーション銘柄からの逃避

成長株が急落する中、特にバリュエーションが高いテクノロジー株は大きな打撃を受けた。ゴールドマン・サックスの不採算テクノロジー指数は、2021年のピークから2022年8月末までに70%近くも下落した。投資家は、その高い成長期待から人気を集めていたが、経営陣の能力や競争力面での差別化が図れず、今後優れた事業を構築し維持することが懸念されるような銘柄を明らかに敬遠した。
 
では、彼らはどこに投資先を向けたのだろうか。とりわけ2022年は、「安全への逃避」として、多くの投資家が公益事業や生活必需品など低ボラティリティ銘柄にシフトした。このため、これらの銘柄がかなり割高になったケースもある。もちろん、低ボラティリティ銘柄を魅力的なバリュエーションで取り込む優れた戦略もある(以前の記事 『Turning Less into More: Revisiting Equity Risk in a Volatile Year』(英語)ご参照)。しかし、安全性を求めて高すぎるプレミアムを支払うと、市場のトレンドが再び変化したときに裏目に出る可能性がある。

 

持続的な利益が安定した成長企業への道しるべ

成長株のバリュエーションは、1年前よりもはるかに魅力度が高まっているとABはみている。しかし、同時に、マクロ経済と市場の状況は特に厳しい。インフレの進行が金利上昇を促し、株式のバリュエーションを押し下げており、特にグロース株はその影響を大きく受けている。また消費者と投資家の間では景気後退懸念も顕在化してきた。
 
このような環境の中で、成長株の投資家は何をすべきだろうか?アクティブ運用の投資家は、総資産利益率(ROA)や投下資本利益率(ROIC)などの指標に基づき、持続的なビジネスモデルと高く安定した収益性を持つ企業に注目すべきであるとABでは考える。これらの特徴は、企業が強固なビジネス・ドライバーを有し、長期的な成長を支えるための投資を自ら利益を再投資することで賄うことができることを示す。
 
今日、このような企業を見つけることは難しいかもしれないが、見つけることができたならば、近年まれに見る魅力的なバリュエーションで取引されている可能性が高い。このような「持続的な成長企業」に投資を行うことで、今日の厳しいビジネス環境を乗り切ることができるポートフォリオを構築し、長期的により優れたリスク調整後リターンを獲得できるとABでは考える。
 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。
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