AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

エマージング債の投資戦略:50/50の配分比率は妥当か?

Jeff.jpg  

マルコ・サンタマリア
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
エマージング・マーケット債券 ポートフォリオ・マネジャー  

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2015年5月21日


新興国市場に投資する多くの投資家はハード・カレンシー(米ドル)建てと現地通貨建てのエマージング債を組み合わせたポートフォリオが望ましいと考えている。通常、ベンチマークは両者の比率が半々(50%ずつ)で構成されている。しかし、それは本当に理想的な配分比率なのだろうか?


投資可能ユニバースに対する現在の配分比率

まず、エマージング債券市場(米ドル建てエマージング債)の主要ベンチマークであるJPモルガンEMBI グローバル・ダイバーシファイド指数の投資可能ユニバースを見てみよう。同指数の時価総額は約3,620億米ドルである。それに対し、現地通貨建てエマージング債の主要ベンチマークであるJPモルガン・グローバル債券指数―EMグローバル・ダイバーシファイド指数の時価総額は3倍近い9,410億米ドルに達している。

この比率に基づけば、新興国ソブリン債市場のユニバースを正確に反映させるには、ハード・カレンシー建て債28%、現地通貨建て債72%というのが基本的な構成比率となる。その数字は50%ずつとは大きくかけ離れている。市場の時価総額に基づく配分比率は最適な比率を決定する上で重要な要因ではあるが、唯一の要因ではない。


エマージング債の配分:
ヘッジすべきか、せざるべきか


では、ハード・カレンシー建てと現地通貨建てのエマージング債の配分比率について、リスク当たりのリターンを最大化できる水準を見つけ出すという観点からアプローチすれば、どうなるだろうか? そうした視点で見れば、50%ずつは最良の配分比率とは言えない。最善の比率は、むしろ現地通貨建てのポジションをヘッジするか、それともヘッジしないかによって左右される。

 図表は、ヘッジなし現地通貨建てエマージング債を用いて最良の配分比率を達成するには、ハード・カレンシー債に100%配分し、ヘッジなし現地通貨建て債には全く配分しないことが妥当であることを示している。歴史的に、リスクとリターンのバランスは、ヘッジなし現地通貨建て債よりもハード・カレンシー債の方がはるかに好ましい。しかし、現地通貨建て債の為替ヘッジを行えば、その構図は変わってくる。


Chart2.png


現地通貨建てエマージング債のヘッジを通じて為替リスクが排除されれば、まるで鏡を見ているかのようにまったく逆の結果が出る。現地通貨建て債がヘッジされている限り、大半を現地通貨建て債とするのが最適なベンチマークとなる。最も望ましい配分比率はハード・カレンシー建てエマージング債が20%、ヘッジあり現地通貨建てエマージング債が80%だ。それは50%ずつではない。ヘッジなし現地通貨建て債でもない。

ABでは、債券と通貨に関する決定は別々に行うべきであると考える。債券が好ましい投資対象であっても、通貨はそうでないことがある。一部の投資家は、現地通貨建て債へのエクスポージャーをヘッジせず、為替リスクをすべて抱え込んでいた結果、損失を被ることになった。もっとも、為替リスクを取ることが妥当な場合もある。しかし、図表の数値は、現地通貨建ての資産をヘッジすることが最善の出発点になることを示している。


柔軟性がカギ

エマージング債のベンチマークにおける50%ずつの配分比率に固執することは、簡単で分かりやすい方法だ。だが、それは間違いである。ベンチマークによって投資アプローチや収益機会の追求が制限されれば、そのアプローチは長期的な投資目的を損なうことになりかねない。

ABの見方では、エマージング債への投資に成功する可能性が高いのは、マネジャーが現地通貨建て債への投資において最も変動しやすい部分、つまり為替エクスポージャーに対して柔軟に対応する姿勢を取っている時だと考える。現地通貨のヘッジに関してはマネジャーが幅広い裁量を持つべきであり、それが特定の通貨が急落した場合のリスクを和らげることにつながる。混合型のエマージング債指数を使用する中では、為替エクスポージャーは独自の分析に基づき、独自の決定を行うべきであろう。



 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。
https://blog.abglobal.com/post/en/2015/04/is-a-5050-emerging-market-bond-strategy-the-right-recipe
 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。当資料は、2015年4月6日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。 上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
https://www.alliancebernstein.co.jp/

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る