AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

先進国株価にはまだ上昇の余地あり

 

VadimZlotnikov.jpg

ヴァディーム・ズロトニコフ

アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
チーフ・マーケット・ストラテジスト 兼
マルチアセット・ソリューション部門共同責任者 兼
システマチック/インデックス戦略最高投資責任者


PDF版をご希望の方はこちら pdf

2015年7月3日

 

先進国株式市場はここ数年力強く上昇してきたため、一部の投資家は市場が失速する可能性があると警戒している。だが、市場にはまだ上値余地がありそうだ。
 
株式市場は何年にもわたる上昇が続いた結果、株価指数は2009年3月につけた安値から3倍近くに達した。S&P 500指数は6年連続でプラスのリターンをあげ、そのうち5年間は上昇率が優に2桁に達した。投資家の間では、短期的に市場が調整局面を迎え、今後は低リターンの局面に入るとの懸念がますます強まっている。
 
 
バブルの兆候はさほど見られず
 
長期的な視点で見れば、地域ごとに格差はあるものの、先進国株式市場の伝統的なバリュエーション指標はおおむねニュートラルな水準にあるようだ(図表)。
 

Chart1.png

 
その中で例えば米国株は、歴史的なバリュエーション範囲の上限付近で推移している 。
 
それでも、企業が低リターンしか見込めない投資先に積極的に資金をつぎ込むといったバブルの兆候はさほど見られない。今後はリターンがより低くなると予想されるが、悲観的な見方には同意できない。もっとも、過度に楽観的な見方に対しても同じことだ。
 
将来を見渡してみれば、株式のリターンは幅広い範囲におよぶことが予想される。今後10年間は年率換算で6%前後のリターンが予想され、それが範囲の平均となりそうだ。それは、「典型的な」株式リターンである9%を下回る水準である。
 
そのシナリオの根拠は何か? 株式リターンが通常を下回ると考えられる理由の一つは、インフレ率の低下と企業業績の伸びの鈍化である。だが、最大の理由は、経済成長率、企業の収益性、金利の関係が正常な状態に戻ることにある。
 
これは企業利益の伸びが鈍化し、名目国内総生産(GDP)成長率が低下する一方で、バリュエーションがほぼ同じ水準に留まることを意味すると考えられる。このシナリオにおいて考え得る展開の一部は、ABの見方と合致しているようだ。例えば、企業の収益性は間違いなくある程度低下する可能性がある。実際、純利益率は歴史的な平均値を30%上回る水準にある。
 
 
より極端なシナリオの検証
 
しかし、もっと悲観的なシナリオ、つまり企業の純利益率が大幅に平均回帰し、今後何年にもわたって企業業績の伸びにブレーキがかかるというシナリオが現実となる可能性はあるだろうか?
 
このシナリオが現実に起こるとは考えにくい。なぜなら、世界的に見て企業の営業利益率はそれほど極端な水準にはないからだ。実際、それは歴史的な水準をわずかに上回っているに過ぎない。しかも、これまでの利益率の改善は税率の引下げ、利払いコストの低下、償却費の減少といった構造的な要因によるところが大きい。ABの見立てでは、企業による分不相応な行動や投資が著しく増加しない限り、利益率が損なわれる心配はなさそうだ。
 
それとは逆に、かなり楽観的なシナリオも考えられる。つまり、実質金利が歴史的な低水準に留まり、企業の収益性が堅調に推移し、規律ある資本利用が続けられ、投資家への積極的な利益還元が続くというシナリオだ。だが、こうしたシナリオも現実になるとは考えにくい。マイナスの実質金利が長期にわたって続いたケースは前例がほとんどなく、金利は今後大幅に上昇せざるを得なくなりそうだ。
 
 
株価は依然として若干の上昇余地
 
総合的に考えれば、現在の株価は妥当な水準にあるか、あるいは10%から20%程度割安に評価されていると思われる。具体的にどの程度割安かは、中央銀行がどれだけ量的緩和策を継続し、金利を極端に低い水準に据え置くかにかかっている。そのため、考え得るハイレベルのシナリオでは、企業業績は持続的に拡大しつつも金利は着実に上昇するという前提に基づき、株価にはさらに若干の上値余地があると予想している。
 
株式市場のどのセクターに投資機会があるかと言えば、欧州の配当利回りが高い銘柄や、配当が引き上げられている日本の銘柄に魅力があると考えている。米国については、相対的に成長力の高い銘柄(妥当な価格水準にある成長株=GARP)に注目することが効果的なアプローチだ。欧州と日本では、バリュー株やインカムに目を向けることが理に適っている。他のアジア地域に関しては、企業業績見通しや収益性のトレンドが上向くまで、ディフェンシブな姿勢を維持することが望ましい。

 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2015/05/stocks-still-have-some-room-to-grow

 

 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
当資料は、2015年5月29日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 


 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
http://www.alliancebernstein.co.jp

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る