AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

コモディティ株式を見過ごすべきでない理由

Henry_DAuria.jpg

ヘンリー・ドーリア(写真)   
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
エマージング・マーケット・バリュー株式運用
最高投資責任者
 
ミッシェル・ダンスタン   
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
グローバル・コモディティ株式ファンド
ポートフォリオ・マネジャー
エマージング・マーケット・バリュー戦略
リサーチ・アナリスト 
 
 

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2015年9月29日

 

ここ数年、コモディティは投資家を悩ませている。しかし、アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では、金属や原材料の価格トレンドから目を離すことにより、厳選したコモディティ株式に意外な投資機会を見出せると考える。
 
MSCI ACWI コモディティ・プロデューサーズ指数は、2013年初めから2015年7月末の期間に28%下落した。エネルギー以外のコモディティはさらに下げ、MSCI ワールド金属鉱業指数は同期間で約50%も下落した。中国における需要低迷への懸念に加え、鉄鉱石や石炭など多くの主要コモディティの過剰気味な供給が原因となって、コモディティ価格は急落している。
 
 
コモディティ価格を超えて
 
このような需給関係はしばらく続くとABでは予想しているが、そこに投資機会が存在すると考える。重要なことは、コモディティ関連企業の中でも、基礎となるコモディティ価格の上昇に頼ることなく、収益の成長を実現できる企業を見極めることにある。
 
そこで、以下のような企業や業種に注目すべきであると考える。
 
・ 戦略やビジネス・モデルが変化している
 
・ 支出や設備投資の削減によってキャッシュフローや利益率が改善している
 
・ キャッシュフローの増分を利用して増配あるいは債務削減を行っている
 
 
ロシアの鉄鋼は危機を脱した
 
ロシアの鉄鋼業を例にとってみよう。世界全体で鉄鋼価格が低下しているにもかかわらず、ロシアの鉄鋼メーカーの株価は、2014年3月から2015年8月6日時点までで、MSCI エマージング・マーケット指数およびMSCI ACWI コモディティ・プロデューサーズ指数を大きく上回っている(図表1)。さらにロシアの市場を代表する指数をも上回っている。その理由は何か?
 

Chart1.png

 

まずは構造的に優れている点が挙げられる。通常、ロシアの鉄鋼メーカーは大規模な設備を有し、人件費が安く、低コストの原材料への後方統合を行っている。これらにより、ロシアは長年にわたって世界で最も低いコストで鉄鋼製造を行える国であった。
 
ロシアの鉄鋼メーカーの多くが、2004-2007年の資源ブームによる好景気で追加の利益を得ることができた。しかし、これによって、世界の鉄鋼業界で支配的な地位を有する企業になることを渇望していた主要株主が自信過剰となってしまった。この理想を実現するために、ロシアの企業は海外の質の低い資産を購入し始め、それらの質を改善できるものと信じた。
 
これがすべて崩壊したのは約3年前だ。ロシアの鉄鋼メーカーは2012年までに巨額の負債を抱え、また世界中の鉄鋼メーカーが厳しい状況に置かれる中、海外の事業が損失を計上した。さらに、ウクライナ危機がロシアへの制裁を引き起こし、国内の経済成長、鉄鋼への需要、債券市場へのアクセスを脅かした。
 
ロシアの鉄鋼業界に対する自信を失った投資家は、早合点で当セクターへの投資をやめたかもしれない。しかし、第一に、ロシアの鉄鋼メーカーは市場の予想よりもはるかに強く持ちこたえた。実際、これらの企業はロシア・ルーブル安の恩恵を受け、ロシアの低コスト構造がさらに進むこととなった。そしてロシア国内における鉄鋼の需要は急落したにもかかわらず、現地生産のコストが高い欧州や中東への輸出にけん引されて設備のフル稼働が続いた。また、世界の鉄鋼価格は、ロシアでさえも米ドル建てで取引されるため、ロシアの鉄鋼メーカーの利益は実際のところ拡大した(図表2)。
 
 
Chart2.png
 
 
 
第二に、主要株主が間違いに気づいた。多くの企業が利益性の低い海外事業を手放し、ロシアにおける新規の設備投資を削減した。また負債を完済し、増配を行った。設備投資の縮小と資産売却によって2014年半ばまでにフリーキャッシュフロー創出力が強化された。
 
 
紙から金まで
 
コモディティ・セクター全体においても同様のケースが見受けられる。例えば南アフリカの製紙会社であるサッピは、電子通信の普及に伴う紙需要の急落という問題に直面していたが、ビジネス・モデルをより利益性の高い事業にシフトし、紡績業で使用される特別なパルプに注力している。トルコでは、金採鉱を行うコザ・アルトゥン・イシュレトメレリが、今では業界全体が手本としている革新的な生産手法と加工手法を開発したことで当分野の先駆者となり、同業他社より高いパフォーマンスをあげている。
 
投資家はこういったケースに注目すべきである。単にコモディティを避けるのではなく、当セクター全体が低迷している時こそ、その苦境に耐えうる一部の業界や個別企業を見つけ出すのに最適なタイミングであるとABでは考える。コモディティ市場が下落基調にある中、アクティブな運用を続ければ高い確信を持った投資が可能となり、景気の動向と反対の売買行動を取る逆張り投資家にとっては力強いリターンを得る可能性が高まる。
 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2015/08/who-cares-about-commodity-stocks

 

 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもABポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
 
当資料は、2015年8月12日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 
 
 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
http://www.alliancebernstein.co.jp

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る