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ボラティリティを増大させる投資判断

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ブライアン・ブラグマン(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
ポートフォリオ・マネジャー
 
マーティン・アトキン
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マルチアセット・ソリューション部門
ダイナミック・アセット・アロケーション 投資ディレクター
グローバル富裕層部門 ナショナル・マネージング・ディレクター
 
 

 

 

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2015年11月30日

 

リスクが急上昇した2015年8月下旬までは、市場は異常なほど穏やかであった。ボラティリティが上昇すると多くのポートフォリオで内容が変更されるため、ボラティリティはさらに上昇し、市場をより困難な状況に追い込む可能性がある。アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では、リスク以外にも注目すべきものがあると考える。
 
ボラティリティは多少落ち着きを見せているのは確かだが、8月以前の水準より未だ高く、この急激なリスクの変化については金融政策に関わる関係者たちも目を見張っている。実際、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の会合で利上げを見送った理由の一つでもあった。投資家は、損失を重ねないために、ポートフォリオを総合的に捉える必要がある。リスクが示すシグナルだけに注意を払うのでなく、リターンが示すシグナルにも注目すべきである。
 
 
ボラティリティへの対応がボラティリティをさらに高める
 
ABのリサーチでは、リスク要因に基づいて資産配分を行っている場合、そして主にボラティリティの指標を基準にして資産配分の判断を単純化し過ぎている場合は、悪循環が生じる可能性があることを示している。株式の配分を減らすきっかけそのものが、結果として生じる売却によって影響を受けるのだ。そして、ボラティリティがボラティリティを生み始める。
 
主に市場のボラティリティの変化に基づいて投資判断を行う運用マネジャーの数が増えてきている。ABでは、様々な種類の投資信託における推定株式配分に基づき、リスクが高い環境と低い環境における資産配分の時系列変化について調べた。すると、株式配分比率の減少が2008年の世界金融危機以降、顕著になってきていることが分かった(図表1)。
 
 
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さらに、戦術的な資産配分を行う戦略の配分減少率はほぼ2倍に拡大している。同戦略では当然ながら配分の調整が行われたが、この減少幅は目立って大きい。また、世界金融危機以前は株式の配分をほぼ変えていなかったグローバルな資産配分を行う戦略でさえも、株式の配分を大幅に減らし始めている。
 
また、ABの分析によると、ポートフォリオにおける株式配分比率の縮小は単にその幅が拡大しているだけではなく、ボラティリティが上昇した場合のその縮小のスピードが増していることを示している。これにより、ボラティリティに拍車がかかる。8月にリスクが急上昇した例では、リスク回避を目的とした投資判断が多く下されたことで生じた売却により、最初の2-3日はボラティリティが特に高まるということが裏付けられた。リスク水準が平均以下だった8月24日以前は、当分析で対象とした戦略群の株式オーバーウェイト幅は平均で9.2%であった。しかし、リスクが急上昇した直後に大幅なアンダーウェイトへと変更され、株式配分が通常よりも平均で15.0%低い状況となった(図表2)。
 
 
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ボラティリティが視野を狭くする
 
株式の配分比率を早急に下げる主な理由として、リスク管理を重視した戦略の多くが、資産配分の変更を行う基準を単純化するためにもっぱらリスク指標を用いていることが挙げられる。
 
こういった規則的なアプローチが広く使用されているため、リスクが上昇し始めてリスク・シグナルが点灯すると、株式が一気に売却されることになる。このようにリスクのみに注目した視野が狭いアプローチは、資産配分を決定する際に使用する指標自体をもさらに大きく変動させる。
 
ABでは、このような指標に基づく資産配分戦略は十分に優れているとは考えない。リスクの変化が一時的なものか、あるいは長期的なものかを見極めることが重要である。その判断ができれば、ポートフォリオ・マネジャーは、他の人たちと同じ行動を取り、市場が混乱している時に売却して損をするという典型的なミスを避けることができるだろう。
 
 
リスク以外にも注意して、総合的なポートフォリオ運用を
 
この問題に対応する方法の一つは、計量分析の中で、全資産クラスにわたり、予想リスクと期待リターンの両方に注目することである。もちろん、ファンダメンタルズ分析を活用することも重要であり、市場の指標が資産配分の決定にどのような影響を与えるか考慮することが大切である。
 
全体的に見ると、現在の環境においては株式を若干アンダーウェイトとすることが理に適っていると考える。ボラティリティは平均より高い水準にあるが、当初の急上昇は、リスク管理を重視した戦略において株式が一斉に売却されたことで増幅された可能性がある。新興国市場の成長の失速やコモディティに対する需要低迷が懸念事項となっているが、それが先進国経済へ与える影響は、一部の投資家が考えているほど深刻なものではないかもしれない。
 
このような市場の混乱時には、株式ベータを動的に変更することが非常に効果的である。そして、その判断を下すための材料として、ボラティリティによるシグナルが役立つ。重要なことは、ベータを変更する判断材料としてボラティリティの変化のみに依存すべきでない、ということである。
 
 
 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。
 

https://blog.abglobal.com/post/en/2015/10/are-portfolio-decisions-feeding-volatility

 

 

 

 

 

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当資料は、2015年10月21日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 
 
 
 

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