AllianceBernstein アライアンス・バーンスタイン株式会社

knowledge openspace 知の広場

knowledge openspace 知の広場

環境変化を味方につける ~株式投資のプレーブック①~

FrankCaruso.jpg  

フランク・カルーソ(写真)
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
米国成長株式運用 最高投資責任者
 
ダン・ロアティ
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
グローバル・グロース/テーマ運用 最高投資責任者
 

 

PDF版をご希望の方はこちら pdf

2016年4月22日

 
 
 
企業が利益を伸ばすのは、近年ますます難しくなっている。だが、変化を味方につけた企業は、市場全体の利益成長が伸び悩む環境においても利益を拡大し、高い投資リターンを実現する上で優位に立つことができる。
 
企業の利益率は現在、1950年代初め以降の平均に比べはるかに高い水準にある(図表1)。米国の経済活動が全体として構造的に高い利益率を生み出す資本依存度の低いビジネスモデル(サービスやテクノロジーなど)に移行したことを差し引いて考えても、現在の企業の収益性はかなり高い。

Chart1.png

 

だが、すべての企業や業界が同様な収益性の伸び悩みを経験しているわけではない。特に、テクノロジーや特定市場における規制あるいは構造要因で引き起こされた変化は、企業業績全体が低迷する環境においても、成長をもたらす優れた原動力となる可能性がある。こうした変化を味方につけている企業を見つけ出すことは、アクティブ運用を行う投資家が長期にわたり超過収益を獲得する方法の一つである。
 
 
テクノロジーを正しく活用する
 
テクノロジーの変化が重要なのは、インターネットやソーシャル・ネットワークに限ったことではない。新たなテクノロジーや情報システムを通じて企業が消費者の行動に関する大量のデータを利用できるようになった小売りセクターを考えてみればいい。テクノロジーが持つ潜在力を認識し、それに投資した企業は、顧客との関係を深めるためにそうしたツールを活用することで、それを持っていないライバル企業より高い成果を上げることができる。
 
製造業もいい例だ。生産に関するイノベーションを積極的に取り入れている企業はビジネスを管理する上で大きな柔軟性を持っており、それは収益力を押し上げる強力な武器となっている。
 
例えば、アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)が2015年にナイキをリサーチした際、同社の潜在的な利益成長力を著しく押し上げそうなイノベーションに気付いた。それはスニーカーに取り付けるチップで、ナイキは一部のスニーカーにそれを採用する可能性があった。採用されれば、同社は小売店を介さずに個別顧客のニーズにマッチした商品を提供することで顧客との関係を強化することができ、利益を拡大することが可能になる。また、同社は「フライニット」と呼ばれる新たな自動生産技術を取り入れており、顧客はそれによって簡単に注文をカスタマイズできるようになった。この生産技術により、ナイキは世界各地、顧客に近い場所で製品を生産し、輸送や関税にかかるコストを削減することが可能になった。こうしたイノベーションは、ナイキのビジネスモデルを変革しつつあり、収益性を大きく押し上げる可能性を秘めていると見られたのだ。
 
ABと市場の見解に大きな相違が生じたのはなぜだろうか? それは、新たなテクノロジーや生産プロセスがいかに数年後の利益に貢献するかについて、大半のアナリストが評価を行っていないからである。その効果が現れるのは、アナリストの収益予想の対象となる期間よりも2~3年先になる可能性がある。目先のことに気を取られがちな現在の世界では、このようにじっくりと考え抜かれた独自のモデルを構築することができれば、一歩抜きんでた銘柄を選び出す上で大いに役立つ。
 
 
イノベーション要因
 
イノベーションを投資機会に変えることができるのは、ナイキのような大手企業ばかりではない。資本や時間といった、イノベーションを阻んでいた伝統的な障壁は著しく低下しているため、世界を変革することは年々容易になっている。
 
コンピューターに関する費用が急激に低下し続けているおかげで、今日では、以前と比べればほんのわずかなコストで新たなアイデアからビジネスを生み出すことが可能になった。例えば、テクノロジー分野の典型的なスタートアップ企業が必要とするコストは、1990年代のドットコム・バブル当時に比べ約95%も低下した(図表2の左図)。広告が新聞のような印刷物からデジタル・メディアにシフトしたことが、ニューヨーク・タイムズをはじめとする伝統的なメディア企業やグーグルに代表されるニューメディア企業のそれぞれの利益にもたらした影響はすさまじく大きい(次ページの図表2の右図)。投資家にとっては、今起きつつある変化が、幅広い分野における企業の将来的な収益性をどのように変えていくか、いち早く把握することが課題となる。
 

Chart2.png
 

 
伝統的な業界の垣根を超える
 
それには多くの場合、伝統的な業界やセクターにまたがって影響する幅広いテーマに対する理解が必要となる。例えば、環境問題に対する注目の高まりは、炭素排出、クリーンな水、食料需要の充足、衛生といった課題に取り組もうとする世界的な努力を後押ししている。政策のサポートや技術進歩により、炭素排出の少ないエネルギーへのシフトは避けられなくなりつつある。しかも、太陽光や電気自動車用リチウムイオン電池など再生可能エネルギーの生産コストは劇的に低下している(図表3)。多くの投資家は急激なコスト低下が再生可能エネルギーの急速かつ広範な普及を促す破壊的な効果を過小評価してきたと思われる。

Chart3.png
 

 
こうした変化は大きな投資機会を生み出している。今後15年間に実施される新たに太陽光や風力による発電能力を強化するための投資額は約4兆米ドルに上ると推定される。これらの業界はかなり細分化されており、勝者は大きな成長機会を手にすることができる。
 
しかし、好ましい投資先を見つけ出すには、新たに誕生しつつある業界にひしめいている多くの企業が持つテクノロジーやビジネスモデルの全体像を理解するための綿密なリサーチが必要となる。このように、変化を味方につけた企業を発掘することによって、全般的なビジネス環境が厳しい場面でも利益を拡大できる投資先を見つけ出すことができると確信している。
 

 
 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2016/04/be-on-the-right-side-of-change

 

 

本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもABポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。 
 
当資料は、2016年4月6日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@abglobal.comまでお寄せください。

 

 

 

 

当資料についてのご意見、コメント、お問い合せ等はjpmarcom@alliancebernstein.comまでお寄せください。

運用サービス

  • 債券
  • 株式
  • マルチアセット
  • オルタナティブ
  • リスク抑制
  • リターン追求
  • 更なる分散

アライアンス・バーンスタイン株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号 
【加入協会】一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人第二種金融商品取引業協会
https://www.alliancebernstein.co.jp/

 当資料についての重要情報

当資料は、投資判断のご参考となる情報提供を目的としており勧誘を目的としたものではありません。特定の投資信託の取得をご希望の場合には、販売会社において投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので、必ず詳細をご確認のうえ、投資に関する最終決定はご自身で判断なさるようお願いします。以下の内容は、投資信託をお申込みされる際に、投資家の皆様に、ご確認いただきたい事項としてお知らせするものです。

投資信託のリスクについて
アライアンス・バーンスタイン株式会社の設定・運用する投資信託は、株式・債券等の値動きのある金融商品等に投資します(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)ので、基準価額は変動し、投資元本を割り込むことがあります。したがって、元金が保証されているものではありません。投資信託の運用による損益は、全て投資者の皆様に帰属します。投資信託は預貯金と異なります。リスクの要因については、各投資信託が投資する金融商品等により異なりますので、お申込みにあたっては、各投資信託の投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等をご覧ください。


お客様にご負担いただく費用:投資信託のご購入時や運用期間中には以下の費用がかかります
● 申込時に直接ご負担いただく費用 …申込手数料 上限3.3%(税抜3.0%)です。
● 換金時に直接ご負担いただく費用…信託財産留保金 上限0.5%です。
● 保有期間に間接的にご負担いただく費用…信託報酬 上限2.068%(税抜1.880%)です。

その他費用:上記以外に保有期間に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見書)、契約締結前交付書面等でご確認ください。

上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、アライアンス・バーンスタイン株式会社が運用する全ての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。

ご注意

アライアンス・バーンスタイン株式会社の運用戦略や商品は、値動きのある金融商品等を投資対象として運用を行いますので、運用ポートフォリオの運用実績は、組入れられた金融商品等の値動きの変化による影響を受けます。また、金融商品取引業者等と取引を行うため、その業務または財産の状況の変化による影響も受けます。デリバティブ取引を行う場合は、これらの影響により保証金を超過する損失が発生する可能性があります。資産の価値の減少を含むリスクはお客様に帰属します。したがって、元金および利回りのいずれも保証されているものではありません。運用戦略や商品によって投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なります。また、ご投資に伴う運用報酬や保有期間中に間接的にご負担いただく費用、その他費用等及びその合計額も異なりますので、その金額をあらかじめ表示することができません。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。

戻る