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不安定な市場では「永遠の弱気筋」に用心を

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カート・フォイヤーマン
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
セレクト米国株式運用 最高投資責任者
 
 

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2016年7月13日

 
 
 
2008-2009年の世界金融危機以来、世界の資本市場を揺るがしたマクロ的なイベントが起きたのは数回に留まらない。英国の欧州連合(EU)離脱決定は真に懸念すべき問題だが、おそらく市場に壊滅的な打撃を与えることはなさそうだ。
 
ここ数年、投資家は数多くの不確実要因に直面してきた。ギリシャが2010-2012年にわたって債務危機に見舞われたほか、2013年初めには米国の「財政の崖」問題が発生し、同年10月には政府機関が閉鎖に追い込まれた。その後もウクライナとロシアの衝突、原油価格の暴落、中国の景気減速と人民元の切り下げ、そして今、英国のEU離脱と続いている。
 
深刻さの度合いに関して言えば、英国のEU離脱を巡る現在の混乱は低い方になるだろう。確かに市場は離脱決定後の2営業日に激しい反応を示した。それは、EUからの離脱決定がもたらす影響の全体像や長期的な影響がはっきりしない上、予想外の結果だったためである。しかし、離脱決定直後に世界的に市場が動揺した場面は過ぎ去り、すでにやや落ち着きを取り戻しつつある。
 
ここに、長期投資を行う上で重要な教訓の1つが示されている。
 
 
市場の調整はしばしば見解の調整を必要とする
 
市場の調整はそれが起きている間は恐ろしく感じるものである。しかし、今回のサイクル(2009年3月9日から2016年6月29日まで)では数多くの調整やボラティリティが急上昇した場面があったにもかかわらず、S&P 500指数は暴落していない。実際、同指数はこの期間に206%上昇し、年平均では約16%上昇した(次ページの図表)。言い換えると、ボラティリティが高まった場面はいずれも株式を買い入れる魅力的な投資機会を生み出したことを意味している。アライアンス・バーンスタイン(以下、「AB」)では、それは現在にも当てはまると見ており、おそらく、過去7年間よりも大きなチャンスとなりそうだ。
 
 
 
マクロ面の困難にもかかわらず市場は上昇してきた.png
 
 
 
足元では、市場はやや勢いを失っている。過去約12カ月のリターンはボラティリティが高まったにもかかわらず横ばいに留まっている。過去数年間にすべての船を押し上げた上げ潮は、今後はおそらく投資家のリターンを高める役割を果たせなくなりそうだ。
 
そのため、投資家は市場のリターンを重視する代わりに、長期的な視点を維持し、感情的にならず客観的に特定時期のボラティリティを注視した方が有効かもしれない。
 
 
客観性: 退屈だが、好ましい
 
例えば、現在は客観性を重視すべきタイミングとして良い例である。市場では不安感が高まっているのに加え、株式に対する不信感が広がっている。だが、もう少し詳しく見てみよう。株式の利回りは2.2%前後で、米国10年国債の1.5%を大幅に上回っている。安全な資産に再び逃避資金が殺到しているため、米国債の利回りは下がり続けている。しかし、現在の環境は株式にとって二重のプラス要因を生み出している。つまり、金利は長期にわたって低水準に留まる見通しで、それは株式のバリュエーションを支える要因となる。また、低金利は投資適格級の発行体に低コストで借入れを行う機会をもたらし、株主価値を押し上げることにつながる。
 
だからと言って、警戒を要する懸念材料がないというわけではない。例えば、ABでは現在、原油価格、米ドル、信用スプレッドの動きを注視している。そして英国のEU離脱が決定した今、市場が危機に見舞われている際に必ず問いかける疑問を投げかける。それは「イベントの影響を受けない銘柄を買い増すのか、それとも最も大きな打撃を受けている分野に目を向け、売り込まれた銘柄の一部を買い入れるのか?」というものである。現在は、その両方を少しずつ検討すべき場面であると考えている。
 
現在の環境においては、平均を上回る水準のロング・ポジションを維持し、市場が下落した局面で長期的に力強いファンダメンタルズを有する銘柄を厳選して購入する機会を探ることで、それを成し遂げることができる。もっとも、極端に不安定な市場環境においては、投資家は常に市場の変化に応じてロング、ショートどちらのエクスポージャーも最適な水準に調整する準備を整えておかなくてはならない。
 
「永遠の弱気筋」、つまり英国のEU離脱がもたらし得る悪影響について過度に考える人々には用心すべきだ。確かに、世界の成長はすでに鈍化している。しかし、それが意味することは、今行うべきは株式に全面的に背を向けることではなく、足元の危機が落ち着いた時、どの銘柄が長期的に有望であるかを判断しておくことだ、ということである。
 

 

 

当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。

https://blog.abglobal.com/post/en/2016/06/beware-of-permabears-in-volatile-markets

 

 

 

 

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